「県として挑戦してきた結果が出た」 最下位を脱した茨城県・大井川知事

2020年10月14日 22時17分

大井川知事

 「都道府県魅力度ランキング」で、7年連続の最下位を脱出し42位となった茨城県。下位に沈んだままだが「指定席」から離れたことに、大井川和彦知事は「結果として順位が上がったのはいいこと」と評価した。一方、県民からは「最下位離れ」を惜しむ声も聞かれた。

◆大井川知事「もっと上にあってもおかしくない」

 県庁内で報道陣の取材に応じた大井川知事は「(ランキングは)魅力があるかどうかネット上で尋ねる調査で、分析は不可能」と意に介さない風を装いつつ、企業誘致や農産物の輸出などを挙げ「県として(知事就任後)3年間、挑戦してきた結果が出た」と自賛。その上で「実態的にはもっと上位にあってもおかしくない」と気を吐いた。
 一方、調査会社への不満を漏らしたことも。昨年は台風19号の直撃直後の発表で「復旧に努力している被災者の気持ちを考えれば、甚だ遺憾だ」と激怒。この年、発表に合わせ県が予定していたイベントは被災状況から中止に。今年はイベントが企画されなかった。

 ◆2018年、県に「営業戦略部」新設

鉾田市のメロンをPRするほこたブランド大使の奈良文音さん㊨ら

 魅力度調査は12回目。茨城県は2012年の46位を除いて最下位が指定席だった。県は最下位脱出に向け、18年に「営業戦略部」を新設。都内で県産メロンをPRしたり、CGアニメの女性キャラクター「茨ひより」の広報動画を配信したりしてきた。
 また、鉾田市出身のお笑いコンビ「カミナリ」を起用し、県の特産品や名所を紹介する動画配信もスタートした。

 ◆TikTokも使ってPR、メディア露出狙う

 県営業戦略部プロモーションチームの谷越敦子チームリーダーは「会員制交流サイトの『TikTok』も使い、観光や県産品などの情報を発信してきた。19年度のメディアの露出は、広告に換算すると123億円円程度になる。今後もイベントなどで、メディアに取り上げられるよう努力したい」と話した。

大井川知事㊨から、いばキラTVアナウンサーの辞令交付を受ける茨ひより =2018年8月

 一方、調査を発表したブランド総合研究所の田中章雄社長は茨城県に祝意を表した。「20代と40、50代で茨城を魅力的だと答える人が増えた。20代はドラマやアニメで、40、50代は農産品の支持が高かった。今回の結果は茨城としては良かったのではないか」(出来田敬司)
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 ◆県民からは「最下位離れ」惜しむ声も

 県が魅力度ランキングで定位置だった最下位を脱出したことについて、JR水戸駅(水戸市)周辺にいた県民からは、好意的に受け止める声が上がる一方で、「最下位離れ」を惜しむ意見もあった。
 古河市の専門学校生、舘野大輝さん(21)は「『茨城は何もない』と言われ続けてきたが、キャンプ場が多かったり、生産量が全国1位の農産物があったり、知られていないことが多かった」として、「県が積極的にPRしてきた効果が出たと思う」と評価した。
 北茨城市から夫と食事に訪れていた鈴木法子さん(46)は「最下位であることが売りだった」と話し、「公共交通機関の利便性がよくなったわけでもなく、何が要因かはよく分からない」と、実感の乏しさを口にした。(松村真一郎)
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 ◆都道府県魅力度ランキング下位10県


順位(昨年順位)県名
38位(41位)埼玉
39位(27位)山形
40位(41位)鳥取
40位(45位)群馬
42位(36位)岐阜
42位(47位)茨城
44位(37位)福井
45位(46位)佐賀
46位(44位)徳島
47位(43位)栃木

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