【動画】タイで非常事態宣言、首相「コロナ対策にも反している」 デモ強制排除

2020年10月15日 21時46分

15日、バンコクで、中心市街地の交差点を占拠し、政府の非常事態宣言などによる集会の抑え込みに抗議する若者ら=岩崎健太朗撮影

 【バンコク=岩崎健太朗】タイの若者グループらによる政府への抗議活動に対し、プラユット政権は15日未明、非常事態宣言を発令し、首相府前の道路を占拠していたデモ参加者を強制的に排除した。活動の中心にいる弁護士やタマサート大の民主活動家ら20人以上を逮捕し、沈静化に乗り出した。
 非常事態宣言により、政府はバンコクでの5人以上の集会を禁止。社会の安全を脅かし、誤解を与える情報発信を規制し、違反者を逮捕できる。プラユット首相は声明で「(集会場付近を通過する)王室の車列に影響を与える行動もあり、騒乱を引き起こしている。経済に深刻な打撃を与えている新型コロナウイルス対策にも反している」と批判。報道官は「予想される暴力的な行為に備え、秩序を維持し、対立を防ぐためだ」と強調した。
 一方、若者グループは同日夕、これを無視してバンコクの中心市街地で1万人規模の抗議集会を開催。百貨店などが並ぶ交差点や道路を占拠し「民主国家ではデモの権利が認められているが、政府は力で抑え付けた」「仲間を返せ」と非難した。集会のため、一部の大型商業施設は閉店時間を早めた。
 政府との対決姿勢で若者を中心に絶大な支持を集めたが、議員資格を剝奪された元野党指導者のタナトーン氏も「法に従い、平和的に実施される活動への脅しであり、政権は責任を取るべきだ」と声明を出すなど、政府と若者らの溝は深まっている。
 14日は、1万人以上がデモに参加し、首相府前に移動して周辺道路を占拠。首相辞任に加え、タブーとされる王室改革も要求。当局は未明から早朝、警官隊を大量投入して、小競り合いとなりながらデモ隊を強制的に排除した。

PR情報

動画の最新ニュース

記事一覧