「コロナ警戒マップ」精度に課題 県民調査と実際の感染状況、整合せず

2020年10月16日 07時50分

県が公開している「新型コロナ警戒マップ」

 県がホームページ(HP)で公開している県内の新型コロナウイルスの流行状況を推定する「新型コロナ警戒マップ」について、精度に課題があるとして、精度の向上や、インフルエンザや風邪など他の感染症も含めたマップに改めるなど役割変更を検討していることが分かった。 (志村彰太)
 警戒マップは、県内を十のエリアに分け、各エリアの「感染率(推計)」と、前週と比較した「改善・悪化の度合い」を、それぞれ五段階で表現している。
 根拠にしているのは、無料通信アプリ「LINE」の「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」に友だち登録した県民へのアンケート。せきや鼻水などの風邪の症状や、味覚・嗅覚の異常や海外渡航歴の有無などを毎週聞き、回答を集計して感染状況を推計した上で、翌週にHPに掲載している。
 本紙は、最初の七月十六日公開分から十月十三日公開分まで十四週分について、実際の感染状況と整合するか検証した。その結果、マップの「感染率(推計)」「改善・悪化の度合い」ともに、実際の感染状況との関連性は確認できなかった。風邪などの患者を除き切れていない可能性や、アンケートに答える人数が少ないこと、実際の感染者数が少なく統計的な誤差が大きいことなどが原因に考えられる。
 県も取材に対し、マップと実際の感染者数の傾向が必ずしも合っていないと認めた。県医療危機対策本部室の清本次保(つぐほ)担当課長は「前例のない取り組みで試行錯誤している。まず、回答者数の増加が精度を高める鍵になる」と、県民に登録と回答を呼びかける。
 ただ、風邪やインフルなどの患者をマップに含めてしまう懸念は残る。県の阿南英明・医療危機対策統括官は「インフルの方が死亡者数が多く、併せて警戒する必要がある」とし、新型コロナに限定しなければマップは有効とみる。このため、マップの名称を「新型コロナ・インフルエンザ警戒マップ」や「感染症警戒マップ」などに変更する案も出ているという。

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