池の水抜いたら…絶滅種ジュンサイ、ミズユキノシタが復活 東京・八王子の長池

2020年10月18日 06時00分

61年ぶりに復活した「ジュンサイ」(長池公園提供)

 東京都内では絶滅したとされる水生植物の「ジュンサイ」と「ミズユキノシタ」が、八王子市東南部の長池公園内のため池「長池」で見つかっていたことが分かった。公園によると、1959年の調査では生息が確認されていたが、67年の干ばつで完全に姿を消したとされる。記録で確認できる範囲では、61年ぶりの復活という。

61年ぶりに復活した「ミズノユキシタ」(長池公園提供)

 昨年11月~今年3月に外来種駆除や水質改善などのため実施した、池の水を抜いて入れ替える「かいぼり」により、池の底に埋もれた泥土の中の種子が発芽したとみられる。
 同公園の園長で、都レッドリスト改定植物専門部会委員を務める内野秀重さん(61)らが今年5月から6月にかけて、池でジュンサイ数株とミズユキノシタ多数を発見。ジュンサイは鉢に植え替えて保全している。
 内野さんによると、ジュンサイは水辺の水質悪化に伴い、国内で激減。都や神奈川、埼玉両県のレッドリストでは「絶滅種」(EX)に分類されている。ぬめりのある若芽が食材として人気で、秋田県内では特産品として栽培されている。ミズユキノシタは湿地や浅い水中で育つアカバナ科の多年草。都や神奈川県では絶滅種に分類されている。

かいぼりを終えた今年4月中旬の長池(長池公園提供)

 近年、かいぼりによる生態系の改善効果が注目され、希少な水生植物の復活例が相次いでいる。4年前には三鷹市の井の頭池で、都内では姿を消していたイノカシラフラスコモの復活が話題になった。
 長池は特別保全ゾーンのため非公開で、見学のために来園者の立ち入りはできない。ただ、公園はかいぼりの成果として披露するため、園内の来園者向け施設「長池公園自然館」で一部公開を検討している。(花井勝規)

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