国立大学生「違和感」「問題ない」 中曽根元首相合同葬で弔意表明

2020年10月18日 06時00分
故中曽根元首相の内閣・自民党合同葬に合わせて、東京工業大の大岡山キャンパスに掲げられた弔旗=17日午後

故中曽根元首相の内閣・自民党合同葬に合わせて、東京工業大の大岡山キャンパスに掲げられた弔旗=17日午後

  • 故中曽根元首相の内閣・自民党合同葬に合わせて、東京工業大の大岡山キャンパスに掲げられた弔旗=17日午後
 17日の故中曽根康弘元首相の合同葬に合わせ、文部科学省から弔意表明を要請された国立大の一部は、弔旗や半旗を掲揚した。学生からは「違和感がある」「問題ない」などとさまざまな反応があった。
 大阪大(大阪府吹田市)は、雨のため本部棟内に弔旗を掲揚した。大学院で薬学を学ぶ女子学生(22)は「興味がないのでどちらでもいい」と素っ気ない様子。男子学生(19)は「大学の自主性に任せるべきことで、文書で通知するやり方には反対だ」と批判した。
 正門近くの建物屋上に半旗を掲げた北海道大(札幌市)の男子学生(21)は「弔意を表すかどうかは自分が決めること」。同じく半旗を掲揚した九州大では、男子学生(20)が「政府が要請するのは少し違和感がある」とした一方、男子大学院生(24)は「政治家だとしても、頑張った人に敬意を示すのは良いこと」と語った。
 奈良教育大(奈良市)では正門に弔旗が掲揚された。通り掛かった女子学生(21)は「国から言われたから何となくするのではなく、どう考えて掲揚するのか説明してくれれば、学生は理解して受け入れると思う」と指摘する。
 正門に弔旗を掲げた東京工業大(東京都目黒区)。女子学生(18)は「国立大で予算ももらっているので問題ないのでは」としつつも、日本学術会議の任命拒否問題に触れ「こういうことが当然になり、自由に研究できなくなるのが怖いと感じる」と漏らした。
 中曽根氏の地元、群馬県の群馬大は正門に半旗を掲げ、男性教員は「要請は強制ではないので問題なかったと思う」と話した。
 共同通信の取材に特に対応しないとした沖縄県の琉球大。徳田博人教授(行政法)は「通知を出すこと自体が事実上の強制だ。学問の自由や大学の自治に政治が介入するのはいかがなものか」と批判。「大学として弔意を表明しなかったことが、今後、政府の何らかの判断材料に使われることにならないか」と心配した。(共同)

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