巨人・原監督「大変ショック」 母校・東海大野球部数人が寮内で薬物 名門が無期限活動停止

2020年10月18日 06時00分

硬式野球部員の薬物使用に関する記者会見で頭を下げる(左から)東海大の伊藤栄治硬式野球部長、山田清志学長、内山秀一教学部長=17日、神奈川県平塚市の東海大学湘南キャンパスで


 東海大は17日、硬式野球部の部員数人が寮内で大麻の疑いがある薬物を使用していたことが判明し、同部を無期限の活動停止にしたと発表した。一部の部員は大学側の調査に「興味本位で大麻を使用した」と話しているという。神奈川県警は部員から事情聴取をし、16日には大麻取締法違反容疑で寮を家宅捜索した。
 県警の家宅捜索で、室内から薬物を使用したとみられる痕跡が見つかったことも、関係者への取材で判明。県警は採取した微量な物質の鑑定を進めている。
 山田清志学長と伊藤栄治硬式野球部長らは17日、湘南キャンパス(同県平塚市)で記者会見し、「心よりおわび申し上げる」と謝罪した。
 大学側によると、部員が薬物を使用している疑いがあるとの通報が9日、電話で寄せられた。大学は県警平塚署に相談し、調査を開始。数人の部員が使用を認めたという。
 部員計128人のうち110人が、グラウンドに併設された3階建てと2階建ての寮2棟に分かれて生活。このうちの1棟にある4人部屋で薬物を使用したという。大学は調査結果をまとめ次第、使用した部員や監督らの処分を決める方針。
 東海大硬式野球部は首都大学リーグで昨秋まで4季連続73度の優勝を誇り、全日本大学選手権は4度制している名門。巨人の原辰徳監督、菅野智之投手ら多くのプロ野球選手を輩出している。
 首都大学野球連盟は、開催中の秋季リーグ戦を東海大が辞退すると発表した。18日に武蔵大と対戦する予定だった。

◆あってはいけないこと

 東海大OBの原辰徳・プロ野球巨人監督の話 詳しい状況は分かりませんが、本当であれば絶対にあってはいけないことです。母校でこのようなことが起き、大変ショックです。

◆大学スポーツ続く大麻問題 コロナで生活一変、影響も?

 大学日本一が4度の強豪、東海大硬式野球部で、複数部員による大麻の疑いがある薬物使用が判明した。1月には日本大ラグビー部、10月には近畿大サッカー部でも大麻絡みの不祥事が発覚。摘発が増加傾向にある若者の薬物問題が大学スポーツ界に広がる背景には、新型コロナウイルスによる大学生選手の生活の変化があると指摘する声がある。
 大学の聞き取り調査に部員は「興味本位で(寮で)大麻を使用した」と明かし、発覚に驚いた様子だったという。東海大によると、新型コロナの影響で閉鎖された寮での集団生活は7月から再開したが、その1室で複数の部員が違法薬物に手を染めていた。
 「捜査段階」という理由で大学は使用時期など詳細を明らかにしなかったが、野球部の伊藤栄治部長は9日に情報がもたらされるまで「特に異変は感じなかった」という。コロナ禍で練習は制限され、春季リーグは中止に。大学の授業はオンラインなどに替わって生活様式が一変し、指導者らの目が行き届かない時間も長くなった。規律正しいはずの寮生活に隙が生まれた可能性がある。
 大麻使用を認めた近畿大のサッカー部員は学内調査に「新型コロナで暇になり、興味本位でやった」と答えた。時間やエネルギーを持て余した若者が、薬物の中では「比較的安価で抵抗感が薄い」(警察庁)とされる大麻に手を出した図式だった。
 ノンフィクション作家の長田渚左さんは「1日の大半を競技に費やしていた学生が試合や練習がなくなり、羽目を外したくなるような心の隙ができているのが背景にあるのではないか」と指摘した。(共同)

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