<東京探訪>数寄屋橋交差点付近 美競う超モダンと歴史 名建築とアートが調和

2020年10月18日 07時10分

みゆき通りから見た泰明小学校と泰明幼稚園の門と壁=いずれも中央区で

 外堀通りと晴海通りが交わる数寄屋橋交差点の辺りは、昔から東京の名所だった。昭和三十年代初めまでは外堀川に数寄屋橋が架かり、水辺の風景が親しまれていた。今は超モダンなビルと歴史的建造物が美を競い、アート作品の置かれた公園が道行く人の目を楽しませている。
 数寄屋橋公園は晴海通りを挟んで二つの区域に分かれている。交差点北側の区域には、北村西望作のブロンズ彫刻「灯台」が立つ。たいまつを手にし、獅子を従えた青年の像は、関東大震災十周年の記念塔として設置された。像を正面から見上げると、江戸切子をモチーフにデザインされ、グッドデザイン賞を受けた「東急プラザ銀座」のガラスの壁面が背後で光り輝いている。
 交差点の西側に広がる区域へ入ると、「数寄屋橋此処にありき 菊田一夫」と書かれた石碑に迎えられた。菊田は、数寄屋橋を舞台に男女の運命を描いた人気ラジオドラマ「君の名は」の作者。この物語は映画化もされて大ヒットし、数寄屋橋を全国的に名高くした。

岡本太郎さんの「若い時計台」

 碑を見下ろす愉快なモニュメントは、岡本太郎さんが制作したオブジェ「若い時計台」。代表作「太陽の塔」に似ているが、時計が顔の代わりになっている。
 時計台を通り過ぎて公園の外に出ると、泰明小学校と泰明幼稚園が姿を見せる。小学校は一八七八年に開校。関東大震災後に建て替えられた現在の建物は、表現主義の名建築として東京都の歴史的建造物に選定されている。みゆき通りに面した塀は連続アーチの開口部が目に快く、フランス式の装飾的な門扉が風格を添える。若い男女がその前を「かっちょいいー」と言いながら通り過ぎた。
 【メモ】長年、数寄屋橋のシンボルの一つだったソニービルは二〇一七年三月の営業終了後に解体され、緑を生かした「銀座ソニーパーク」という空間になっている。

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