河井克行元法相、「流出したらまずい」と現金供与先リストの消去を業者に依頼

2020年10月19日 13時40分
河井克行被告(左)と案里被告

河井克行被告(左)と案里被告

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 昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反(買収、事前運動)の罪に問われた参院議員河井案里被告(47)の公判が19日、東京地裁で開かれた。検察側は、夫で元法相の衆院議員克行被告(57)=同罪で公判中=が作成したとされる「現金供与先リスト」を消去したインターネット業者が、元法相から「流出したらまずいものを消したい」と依頼され、復元できないようにしたとする供述調書を朗読した。
 検察側は、元法相と案里議員のどちらが供与するかや金額を記載した地元議員らのリストを作成し、自宅や議員会館の事務所のパソコンに保存していたと主張している。
 ネット業者の調書によると、元法相は選挙違反疑惑の発覚後、業者に「事務所スタッフがデータを持ち出した可能性がある」と相談。完全に消去するよう依頼し、業者は市販ソフトを購入して作業した。報酬として元法相が支部長を務めた自民党広島県第3選挙区支部から約82万円の支払いを受けた。
 この業者は以前から元法相のウェブやSNSの業務を担当しており、参院選では元法相の依頼を受けて、架空の人物を装って競合候補だった自民党の溝手みぞて顕正けんせい・元国家公安委員長のイメージが悪くなるような投稿をしたこともあったという。
 公判では、有権者に案里議員への投票を呼び掛ける「電話作戦」を担当した陣営スタッフが「全ての選挙運動が元法相の指示、了承の下で進んだ」と供述した調書も読み上げられた。選挙運動が禁止されている投開票日も電話作戦を求められて従ったといい「選挙違反だと思う」とした。
 案里議員は克行元法相と共謀し、地元議員ら5人に現金を供与したとされる。元法相は弁護人を解任し公判が中断。案里議員の公判の証人として22日から尋問を受ける。
(共同)

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