【動画あり】「足立区滅びる」発言を謝罪 自民区議「傷つけたすべての皆様、足立区民にお詫び」
2020年10月20日 13時18分
LGBTなど性的少数者を巡り、同性愛が広がれば足立区は滅びる、との趣旨の発言をして批判を浴びている白石正輝・東京都足立区議(79)=自民=が20日、区議会本会議で「議員として差別的な発言と受け止められる表現があり、不快な思いをされた方々、傷つけたすべての皆様に対してこの場をお借りしてお詫びを申し上げます」と謝罪した。発言の一部を取り消す申し出も行い、議会に許可されたため、議事録から削除される。(奥野斐、三輪喜人)
午後1時に開会した本会議の冒頭、登壇した白石氏は「誠に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
さらに「一般質問を振り返りますと、LGBTと少子化問題を結びつけた私の価値観を主張した部分が2点、また結婚においては、『普通の結婚』という自分の価値観を押しつけるような不適切な表現があった点、『足立区は滅びる』といった点につきましては差別的な発言と受け止められる表現であったとあらためて認識しております」とし、「これらの部分については発言の撤回をさせていただきたいと思います」と語った。
その上で「このたびは私の認識の甘さにより、たくさんの方々の心を傷つけ、苦しめてしまったことに対して深くお詫び申し上げますとともに、今回の発言の重さを反省し、今後はLGBTでお悩みになられている方々への性の多様性を受けいれられるよう、努力して参りたいと思います」と発言。「最後になりますが、私の発言により不快な思いをされた方々、傷つけたすべての皆様、また、ご心配とご迷惑をおかけした足立区民の皆様方に対して心からお詫びを申し上げます」と謝罪した。
白石氏は、9月25日の区議会一般質問での発言のうち、「L(レズビアン)とG(ゲイ)が足立区に完全に広がってしまったら、子どもが1人も生まれない」など主に3カ所について取り消しを求めた。「普通の」結婚という部分も3カ所含まれている。
議会で許可されたため、議事録と区議会ホームページの動画から削除される。一方、共産などは白石氏に対する問責決議案を出したが、賛成少数で否決された。
区議会自民党によると、白石氏は16日に区議会厚生委員長の辞任を申し出ている。議員辞職はしない意向という。
白石氏の発言を巡っては、今月6日に鹿浜昭議長と区議会自民党が白石氏に厳重注意。鹿浜議長が後日、本人に公の場での謝罪と発言撤回を求め、白石氏がその意向を示していた。
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【関連サイト】足立区議会ホームページ(白石区議の発言関連の議案はPDFの11枚目から16枚目)
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