千葉県知事選 候補者巡り自民分裂 県連幹部は鈴木前スポーツ庁長官擁立へ 一部国会議員は熊谷千葉市長を評価

2020年10月21日 06時00分

 来春に予定される千葉県知事選の候補者を巡り、自民党千葉県連が割れている。現職で3期目の森田健作知事(70)の不出馬を見込み、県連幹部らは、同県習志野市出身でソウル五輪競泳金メダリストの鈴木大地前スポーツ庁長官(53)の擁立を検討。一方で自民党の一部国会議員や公明党県本部からは、無所属で出馬が有力な千葉市の熊谷俊人市長(42)を評価する声もあり、保守分裂選挙の可能性がある。(中谷秀樹)
 自民党県連は直近2回の知事選で森田氏を支援。森田氏の4選不出馬を想定し「知名度が抜群で行政経験もある」(県連幹部)として、鈴木氏に白羽の矢を立てた。今月5日に東京都内で県連会長の渡辺博道衆院議員ら幹部が鈴木氏と面会し、出馬を望んでいることを伝え、月内にも本人の意向を確認する。

◆鈴木氏ありきの姿勢に疑問

 この動きに異を唱えるのが自民党の石井準一参院議員だ。同月14日に都内の党本部で開かれた国会議員団会議で「丁寧にプロセスを踏んで進めていくべきだ」と“鈴木氏ありき”の姿勢に疑問を呈した。
 石井氏は会議後に報道陣に対し、熊谷氏について「経験値が高く、発信力もある」と発言。同日夜にも都内のホテルで熊谷氏や県内の首長と会合を開き、関係の近さを見せた。石井氏は「反党行為はしない」と強調するが、県議会与党の自民県議や県内首長への影響力は強い。
 熊谷氏は旧民主党出身だが、市長就任後は党派を超えて支持を広げている。前回2017年の千葉市長選では公明党県本部が支持し、自民党県連も独自候補を立てず事実上、応援に回った。石井氏と近く熊谷氏とも10年来の付き合いの公明党の富田茂之衆院議員は「熊谷氏は千葉市で、特に女性の(支持母体の創価学会の)支援者から評価は高い」と言及している。

◆森田氏は進退表明を先送り

 一方で森田氏は、新型コロナウイルス対策などを理由に進退表明を先送りにしている。国会議員時代からの盟友で携帯メールで頻繁にやりとりする菅義偉首相との良好な関係性から、4選出馬の選択肢を残しているとの一部見方もある。
 森田氏が初当選した09年の知事選では、自民党県連は独自候補の擁立に失敗して一本化できず、分裂選挙となった過去がある。渡辺県連会長は「一枚岩で進めていきたい、過去の二の舞いはしたくない」と頭を悩ませる。鈴木氏も、自身に近い関係者に現時点で出馬の意向を伝えておらず、今後の対応は不透明だ。

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