減収で県、財源1475億円不足 来年度予算見通し 過去15年間で最大

2020年10月21日 07時39分
 県は二十日、二〇二一年度の予算編成方針を発表し、現時点での財源不足が千四百七十五億円に上る見通しを示した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で県税収入が減る一方、高齢化に伴う社会保障関連経費の増加が見込まれるため。同時点での不足額はリーマン・ショックの影響を受けた一〇年度の千四百二十七億円を上回り、過去十五年間で最大となった。(飯田樹与)
 県によると、来年度の歳入見通しは一兆五千五百九十一億円で、本年度当初予算比0・6%減。歳出は一兆七千六十六億円で同4・5%増となった。
 歳入のうち、法人二税(法人県民税、法人事業税)や個人県民税を中心とした県税収入は七千五百六十二億円。コロナ禍で企業の収益が減った影響で、本年度当初予算より百九十三億円減るとみている。一方で借金に当たる県債の発行額は、本年度当初予算より七百八十億円増の千八百二十億円と見込んだ。
 歳出は高齢化に伴う医療・福祉分野での経費の増加のほか、検査費用の公費負担分や生活保護費など新型コロナ関連の増加も見込まれている。
 歳出が歳入を上回った場合、通常は「貯金」に当たる財政調整基金などを充てるが、県の現時点の基金残高は百八十五億円。本年度当初予算では四百三十七億円を取り崩して計上した。県は今後の予算編成作業で事業の見直しを進めるなどし、不足額の圧縮を目指す。
 二十日に記者会見した大野元裕知事は「新型コロナの影響のあるなしにかかわらず、社会保障関連経費の増大が続き、来年も再来年も厳しい財政状況は続く。十年、二十年と効果があるような行政プロセスの見直しが必要だ」と強調。その上で来年度予算の編成に当たっては「新しい生活様式への変革と、行財政改革の推進は必ず進めないといけない」と述べた。

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