旗の台、初頂点 勝つたびに大きな自信 東京新聞杯争奪 都学童新人戦

2020年10月21日 08時16分
 都内の学童野球チームが5年生以下の新戦力で競う、東京新聞杯争奪第38回東京都学童軟式野球大会新人戦(都軟式野球連盟、東京中日スポーツ・東京新聞主催)は4日に準決勝と決勝が都営駒沢球場で行われ、決勝では旗の台クラブ(品川)が高島エイト(板橋)を下して初優勝した。高井戸東少年野球クラブ(杉並)と小山ドラゴンズ(東久留米)が3位だった。 (鈴木秀樹)

◆まだ成長途上

コールド勝ちを決め、ベンチから飛び出して駆け寄る旗の台クラブナイン(いずれも鈴木秀樹撮影)

 大矢球道主将がホーム手前で大きくジャンプし、11点目のホームを踏んだ。この時点でコールド試合は成立しているが、全力疾走で4つのベースを回ってきた、サヨナラ打の北添令恩の帰還を出迎え、旗の台ナインが喜びをはじけさせた。
 大会前から注目された大矢主将を中心に勝ち進んだ旗の台だったが、都大会はそれだけでは勝てない。まして、最終日は準決勝と決勝のダブルヘッダー。1日70球の投球制限下では3人目、4人目の投手の活躍も必須となる。

好投した先発の齊藤

 その投手陣が抜群だった。「決勝先発の齊藤大雅はこれまで、長いイニングを投げた経験が皆無で…」と旗の台・大矢敦監督。「2番手の中山敬斗にいたっては、練習試合を含めても、初めてのマウンド。そのふたりが、そろって好投してくれた」

6回、左越えにサヨナラ打となる飛球を放つ北添

 一昨年、3年生対象の「荒川竹の子育成大会」で優勝。以降はこの世代の中心と見られたが、「実際には、主力は常に一学年上のチームで活動していた。このチームでの活動期間は、すごく短いんです」。それでも、集まるたびに、成長を実感したという。「この大会もそう。彼らが変化してゆく様子を、僕も驚きながら見ているんですよ」。指揮官はそう言って目を細めた。
 「都大会は強い相手ばかり。でも、勝つたび大きな自信になった」と大矢主将。決勝で好投の齊藤は「いつもどおり投げられた。どこでも守れる選手になりたい」。最終回、サヨナラ打を放った北添は「僕が決める、と思って振り抜きました」と胸を張った。

表彰を受ける旗の台クラブナイン

 まだまだ成長途上。この金メダルが、彼らにどんな変化をもたらすだろうか。大矢監督は「僕も楽しみで仕方がない」と言い、優勝に沸く選手らを見守っていた。

◆高島エイト 次につながる準V

銀メダルをかけられる高島エイトナイン

 決勝の敗戦に沈む高島ナイン。しかし、両チームの総力戦となった決勝では、結果よりも、ことしの高島が掲げる「諦めない」姿勢が際立った。
 今大会では伏兵扱いながら、3回戦で優勝候補の一角、深川ジャイアンツ(江東)を下して波に乗ると、準々決勝ではリトルフィッシュ(足立)との接戦を制し、準決勝は高井戸東少年野球クラブをコールドで下した。
 ベンチで選手たちを鼓舞し続けた平野剛監督は「彼らの精神的な成長を強く感じた大会でした。都大会の経験は、やはり特別です」とうなずく。千代田大知主将も「最後まで諦めずに戦えた。最後は負けてしまったけど、決勝まで来られてよかった」と振り返った。

抜群の制球力でチームを決勝進出に導いた平野

 最終日、準決勝と決勝で6打数6安打と気を吐いた4番打者・小久保聖央力は「コーチの『ファーストストライクを振っていけ』というアドバイスで積極的になれた。次につなげたい」、速球派の投手が多い中、抜群のコントロールを武器に、打たせる投球が光った左腕・平野翔斗は「ここまで勝てて自信になりました。来年は都大会で優勝して全国へ」と力を込めた。
 ▽決勝
高島エイト
200011|4
250202X|11
旗の台クラブ
(6回コールド)
(高)関琉晴、小久保聖央、栗栖孝啓−中山奏
(旗)齊藤大雅、中山敬斗−平池陸斗
本塁打 大矢球道(旗)
◆優勝メンバー◆
(10)大矢球道(0)中常裕太(2)大竹要(3)大石隆之介(4)早野快星(5)杉谷宙哉(6)木村航大(7)都賀健太郎(8)内田智仁(9)竹村耕紀(11)弓削宇汰(12)神田大和(13)早野友惺(14)齊藤大雅(15)北添令恩(16)石原利樹(17)網野陽斗(18)平池陸斗(20)中山敬斗(21)酒井隆吾
◆準Vメンバー◆
(10)千代田大知(0)小久保聖央(1)平野翔斗(2)栗栖孝啓(3)関琉晴(4)石黒将伍(5)中山奏(7)伊東優希(8)高橋伶介(11)安原樹(12)藤原崇佑(13)松下伶史(19)木村祐斗(20)高柴実忠(21)金子宗樹(22)岩城旺太朗(23)窪田昊介(25)下地景瞬(26)田村太一(27)保科裕紀

◆小山ドラゴンズ 必要なバネ

 準々決勝では4点ビハインドから、中島怜仁主将の満塁本塁打で追いつき、小山ファイターズ(町田)に劇的な逆転勝ちを収めた小山ドラゴンズ。3位での終戦に、飯沼篤監督は「旗の台さんは強かった。ここでの負けは、来年に向けて必要なバネになる。半年間、みっちり鍛えて戻ってきます」。2年前、全国出場を果たした先輩たちを応援していた中島主将は「最後まで戦いきった気持ちはあります。楽しかった。来年は全国を目指します」ときっぱり。

◆高井戸東少年野球クラブ リベンジ誓う

 高井戸東少年野球クラブは高島に敗れ3位。前日の準々決勝でも特大本塁打を放った中村勇斗は、1打席目に2点三塁打を放つも、以降は申告敬遠を含む2四球。チームも敗戦し、涙を流した。大会5本塁打のスラッガーは「力は出せました。課題はピッチング。来年はチームのみんなと一緒に優勝を目指したい」。中島毅監督は「4年生の伸びも感じた大会。これだけ悔しがってくれれば、来年も期待できますね」と言い、選手らをねぎらった。
 ▽準々決勝
高井戸東少年野球クラブ10−4駒込ベアーズ
高島エイト4−3リトルフィッシュ
小山ドラゴンズ5−4小山ファイターズ
旗の台クラブ12−2カバラホークス
 ▽準決勝
高島エイト13−4高井戸東少年野球クラブ
旗の台クラブ11−9小山ドラゴンズ
(東京中日スポーツ)

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