千葉市の酪農 民間で再始動 31日プレオープン 乳牛施設跡地に観光牧場

2020年10月22日 07時23分

新たに建てられた牛舎=いずれも千葉市若葉区の千葉ウシノヒロバで

 千葉市若葉区の市乳牛育成牧場の跡地に、観光牧場「千葉ウシノヒロバ」が三十一日、プレオープンする。酪農家から子牛を預かり育てる乳牛育成牧場に観光拠点としての要素を加え、民営施設として再始動させた。担い手不足の県内の酪農界を新たな形で支える。(鈴木みのり)
 敷地面積は約十ヘクタール。プレオープン時点では、敷地奥にある牧草地の広場でバーベキューや日帰りキャンプなどを楽しめる。市乳牛育成牧場時代に使用されていた牛舎で、地元の農産物を販売するマルシェも定期的に実施する。宿泊キャンプや牛の世話体験といったサービスも順次、追加していく。
 千葉は酪農の発祥地といわれ、二〇一八年時点での乳牛の産出額は全国四位。だが、後継者不足などでここ十年ほどの酪農家の戸数は半減し、一戸あたりの飼育頭数が増加している。
 乳牛育成牧場は、子牛を妊娠や出産できる年齢まで預かり、代わりに育てて酪農家の負担を減らす役割を担う。市が一九六八(昭和四十三)年から運営していたが老朽化と後継者不足などの理由で今年三月末に廃業し、市が跡地で事業を担う民間事業者を公募していた。
 事業を引き継いだ「千葉牧場」(千葉市若葉区)は、成田ゆめ牧場(成田市)を運営する「秋葉牧場」とデザインや経営コンサルティングを手掛ける「チカビ」(東京都渋谷区)が共同で設立した。
 千葉牧場社長の川上鉄太郎さん(35)=チカビ社長=は、酪農業界の厳しい現状を知り「自分にも何かできないか」と公募に参加した理由を説明する。新たな牛舎は丘の上に建て、利用者が牛を見上げる形になるようにし、「牛の幸福を中心に考える」との理念を込めた。屋根は、神社をイメージした洗練されたものにした。川上さんは「おしゃれ、かっこいい、かわいいなど、感想は何でもいい。『酪農っていいね』と思ってもらえれば」と話す。
 施設入り口の開放時間は午前九時〜午後五時(原則平日の月、火曜日が休業)。入場料は大人五百五十円、子ども三百三十円など。千葉都市モノレール千城台駅から車で十分。

キャンプやバーベキューを楽しめる広場

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