石破元幹事長が派閥会長辞任 総裁選敗北の引責「支持集らず限界」

2020年10月23日 05時50分
 自民党の石破茂元幹事長(63)は22日、9月の自民党総裁選で敗れた責任を取って自らが創設した派閥(水月会、19人)の会長を辞任した。次の総裁選への出馬も明言せず、求心力の低下は避けられない。政権を批判してきた石破氏が次期首相争いから脱落すれば、安倍前政権以降の党内を覆う「物言えぬ空気」が一層強まる懸念もある。(山口哲人)

◆鴨下一郎元環境相を軸に後任調整

 辞任は派閥の臨時総会で了承され、後任は鴨下一郎元環境相(71)を軸に調整する。石破氏は会合後、記者団に「多くの方の期待に応えられなかった責任は私にある」と述べ、菅義偉首相を支えていく考えを示した。
 臨時総会に出席した議員によると、石破氏は来年9月までに行われる次期総裁選に関して「現段階で出る、出ないと言うのは違う」と述べ、態度を明らかにしなかった。周辺には「自分は正しいと思ってやってきたが、支持が集まらず、限界を感じた」と漏らしており、出馬を見送る可能性がある。

◆総裁候補を失い先行き不透明に

 石破氏は派閥にとどまる考えで、所属議員に「水月会は自民党になくてはならない政策集団なので、今後も結束を維持してほしい」と呼び掛けたが、総裁候補を事実上失って先行きは見通せない。党内勢力を拡大したい他派閥による引き抜きも見込まれ、官邸幹部は「石破氏を総裁にする目的でできた派閥だから、今後どうなるのか。既にいろいろと動いている人もいる」と語った。
 石破氏は2008年以来、総裁選に4回出馬した。安倍晋三前首相と争った12年、18年は党員・党友による地方票で強みを見せて善戦した。

◆9月の総裁選では最下位に沈む

 今年9月の総裁選では「納得と共感」をスローガンに掲げ、森友・加計学園問題や桜を見る会など安倍前首相を巡る疑惑について「国民の理解が十分得られていない」と批判。党内で反発が強い女系天皇や夫婦別姓の容認など多様性の大切さを訴えたが、主要5派閥が菅首相の誕生に向けて結束する中、頼みの地方票を取り込めず、岸田文雄前政調会長にも後れを取って最下位に沈んだ。

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