<ふくしまの10年・信金の心意気「金は銀より上」>(9)古関メロディー 全国繋ぐ

2020年10月23日 07時39分

JR福島駅東口広場で生誕100周年記念の古関裕而像が観光客を出迎えてくれる=福島市で

 JR福島駅を出ると、ハモンドオルガンを弾く作曲家古関裕而の像がある。駅東口からメロディーバスに乗れば、古関メロディーを聞きながら古関裕而記念館に行ける。記念館の屋根には代表曲の一つ「とんがり帽子」を思わせる塔がある。
 古関さんは福島市出身で、今年のNHK連続テレビ小説「エール」のモデルになった。記念館の職員は「効果は大きい。週末は入場制限するほど」と話す。
 この盛り上がりを復興にも生かそうと、福島信用金庫をはじめ全国の信金などでつくる「よい仕事おこしフェア実行委員会」が今、「古関メロディーで日本を繋(つな)ごうプロジェクト」を進めている。
 元々は被災地支援が目的で、ビジネス情報を交換していたが、そのネットワークの力を文化面でも生かそうというのだ。福島と全国を結ぶことにもなる。
 古関さんが作曲した校歌をその学校の児童生徒が歌う様子を撮影。その動画を集めて記念館に寄贈するという計画だ。古関さんは五千曲以上を作曲したとされるが、校歌を何曲作ったのかは分かっていない。地域情報に強い信金が力を合わせて校歌を発掘することで、人々の心をつなぎ、絆を結ぶとしている。
 記念館の展示では、福島市内だけで十九校ある。小学校から高校まで古関さんの校歌だったという人もいそうだ。
 首都圏の学校も多い。都内では世田谷区立経堂小学校など小学校から杏林大学、皇宮警察学校と幅広い。大学の応援歌は早稲田大の「紺碧(こんぺき)の空」をはじめ、慶応大、明治大、中央大、日本大などを作っている。
 大田区立雪谷中学などではすでに録画した。近い将来、母校の校歌を聴きたくなったら福島市へ、となるかもしれない。
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