米大統領選 最後の直接対決 劣勢挽回図るトランプ氏 バイデン氏はコロナ対応を追及

2020年10月23日 11時34分

 22日夜、米南部テネシー州ナッシュビルでのテレビ討論会で話す共和党のトランプ大統領(左)と民主党のバイデン前副大統領(右)=AP

 11月3日の米大統領選に向け、共和党のトランプ大統領(74)と民主党のバイデン前副大統領(77)による最後の候補者テレビ討論会が22日、南部テネシー州ナッシュビルで開かれた。劣勢を挽回したいトランプ氏は、バイデン氏の次男を巡る疑惑報道を取り上げ攻撃。バイデン氏はトランプ氏の新型コロナウイルス対応の失敗を追及した。
 新型コロナ問題では、トランプ氏は「米国で死者は220万人になると言われたが、死亡率は大きく減少した。ワクチンの準備も整うので、学校や経済を再開しなければならない」と主張。「(感染が再び拡大する)暗い冬にはならない」との観測を語った。
 これに対しバイデン氏は「既に22万人が死亡し、この冬はさらに20万人の死亡が予想されている」と政権の対応を批判。「マスクを着けるだけで10万人の命を救える。トランプ氏はまだ包括的な計画を持っていない」とトランプ政権ではコロナ収束はできないと訴えた。
 トランプ氏は、バイデン氏の次男がウクライナのガス会社の役員を務めていた際、当時副大統領だったバイデン氏に同社幹部を紹介したとの疑惑報道に言及し、「国民に説明しなければならない」と要求。「ロシアからも多額のカネを得ていた」とも主張した。
 バイデン氏は「人生で外国の情報源から1セントも受け取ったことはない」と反論。逆にトランプ氏について「中国で事業を行い海外で税金を払っていた。納税申告書を発表すべきだ」と指摘し、国内でほとんど納税していなかった問題を追及した。
 9月末の第1回の討論会では、トランプ氏が不規則発言でバイデン氏の答弁を繰り返し妨害。今月15日に予定された2回目はトランプ氏の新型コロナ感染の影響で中止となった。今回はテーマごとの両候補の冒頭発言で、主催者が相手候補のマイク音声を切る措置を取った。(ワシントン・金杉貴雄)

◆トランプ氏が不規則発言を封印 中傷合戦はやまず

 最後の直接対決となった22日夜のテレビ討論会。前回の討論会は中傷合戦となり、「史上最悪」と酷評された反省から、今回は互いに最低限のルールを守って臨んだ。
 初の直接対決となった先月末の討論会では、トランプ氏がたびたびバイデン氏の発言をさえぎり、自説を展開。政策論争からほど遠い非難の応酬となり、強い批判を浴びた。今回は両候補が各テーマについて冒頭の2分間、発言する最中は相手候補のマイクの音声を切る異例の対応を取った。
 トランプ氏はバイデン氏から「ウイルスはすぐ消えると語っていた」と批判されると、イライラした様子で首を振ってみせたが、不規則発言を封印。自らの時間になると「私が中国からの入国を禁じると、バイデン氏は『外国人嫌いだ』と批判した」と反撃した。

◆バイデン氏「納税報告書の公表を」 トランプ氏「監査が終わったら」


 その後もカネにまつわる応酬が激化した。バイデン氏は「あなたは納税申告書を公表せず、何を隠しているのか」と批判。トランプ氏が「監査が終わったら発表する」と反論すると、バイデン氏が「納税額が少ないから出せないのだろう」と畳み掛けた。するとトランプ氏はバイデン氏の息子を巡る疑惑を持ち出すなど、互いに発言中に妨害するのは控えたが、中傷合戦は続いた。(ワシントン・白石亘)

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