学術会議の事務局職員を削減へ 河野行革相が問題視、人件費4億円の縮減図る 

2020年10月23日 18時44分

日本学術会議

 政府は、日本学術会議の事務局体制を見直し、配置する官僚を大幅に削減する検討に入った。常勤職員の約50人全員が内閣府など中央省庁の官僚で占めている現状を河野太郎行政改革担当相が問題視した。民間委託によって業務効率化を進めると同時に、学術会議への年間予算10億円のうち4億円超に上る人件費の縮減を図る。政府関係者が23日、明らかにした。
 学術会議側は、推薦した会員候補6人の任命を拒否した政府対応に反発している。野党は予算と組織を見直すことで、任命拒否問題の論点をすり替え、会議側を揺さぶる狙いがあるとみて、批判を強めそうだ。
 関係者によると、国家公務員制度も担当する河野氏が、事務局職員に関し日程調整が中心業務で官僚の能力が十分に発揮されないと指摘。「政府から人を出す必然性は低い」との認識を示した。
 官僚を配置する代わりに、新型コロナウイルス禍でアルバイトを失い、生活費に困る大学生を起用するなど民間人材の活用案が浮上。定員削減も視野に入れる。河野氏の下で予算執行をチェックする「秋の行政事業レビュー」を11月中旬に実施し、妥当性を検証した上で年末の予算編成に反映させる方針だ。
 日本学術会議法は16条で事務局の設置などを規定。職員の任免は「会長の申し出を考慮して首相が行う」と定めている。
 学術会議の2020年度予算は10億4896万円。事務局人件費が4億3380万円で最も多く、政府や社会に提言するための活動費2億5200万円が続く。210人の会員への手当(日当)は計7192万円で全体の約7%にとどまっている。
 政府の行政改革推進本部は、学術会議の福井仁史事務局長ら関係者の意見聴取を開始。学術会議の組織全体の在り方を検証する井上信治科学技術担当相も、福井氏と協議を重ねている。(共同)

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