「市場より高いが不当ではない」 持続化給付金事業、税の効率性に意識薄く

2020年10月24日 06時00分
 持続化給付金事業の2020年度第1次補正予算分で、サービスデザイン推進協議会(サ協)がみずほ銀行に対して、2次補正予算分に比べて2倍高い手数料で振り込み業務を発注していた。1次補正分では、同行以外の身内企業などに、サ協を通じて再委託・外注が重ねられている。経済産業省は「不当な支出はない」と不透明な多重下請け構造を容認し続けるが、予算の無駄がほかにも生じている懸念はぬぐえない。

◆身内への分配、経産省は容認

 1次補正分の事業では、契約金1億円以上の事業者だけで4次下請けまで64社が関与している。外注先などには、元受けのサ協を設立した電通やパソナ、電通の子会社などが名を連ね、769億円の税金が身内企業に配分された。
 この事業の不透明さが指摘された今年5月から、経産省は取引を容認しつづけている。むしろ、事業者を決める入札公示前から、競争相手より面会時間を多く持つなどサ協側を優遇していた。

◆「緊急かつ大規模」理由にムダも不問

 「税金の無駄遣い」との指摘を受けて行った中間検査でも、経産省は「市場価格より高いが、不当な支出はない」と結論。取引に関わる全社が外注先を選んだりする際、複数業者からの相見積もりを取らず税金の支出を抑えようとしなかったのに、「前例のない緊急かつ大規模な事業」を理由に不問にした。
 経産省の姿勢について、会計が専門の青山学院大の八田進二名誉教授は「受注者(サ協)側の言い分を丸のみしている。税金が効率的に使われているかどうかをチェックする意識が希薄だ」と批判する。

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