<新型コロナ>銀イオンで除菌 富士フイルムが小田原・南足柄の小中にクロス寄贈

2020年10月24日 07時43分

給食を食べる前に机をクロスで拭く福沢小の児童=いずれも南足柄市で

 受験を控えた中学生らに新型コロナウイルスやインフルエンザを予防してもらおうと、富士フイルム(東京都港区)は23日、小田原、南足柄の2市に自社製品の除菌クロス(手ふき)を贈った。周辺の7町にも順次贈る。南足柄市で創業した同社の地域貢献の一環。昨年度で終える予定だったが、インフルエンザとコロナの同時流行による医療現場の逼迫(ひっぱく)を恐れる声や学校からの要望を受け、今年も続けることにした。(西岡聖雄)
 贈ったのは、同社がフィルム製造のために行ってきた銀の研究を応用し、二〇一六年に開発したアルコール除菌商品。ウイルスを不活性化させる銀イオンの効果で、一般的なアルコール除菌商品と異なり、除菌効果は一カ月以上続き、机などを毎日一回拭くと除菌力が増し、効果が長続きするという。
 一七年に松田町で試験的にスタートし、一八年から二市七町に広げた。二市七町の全公立中学校のインフルエンザ発症率は、寄贈前の20%から8%に減った。
 今年はコロナ対策で需要が高く、販売、生産数ともに昨年の十倍以上。百枚入りのクロスを小田原市には十一中学校分として二千二百三十五個、南足柄市には三中学校と市立福沢小学校分として七百八十個を贈呈した。
 福沢小は小学校で効果を検証する同社のモデル校で、昨年秋から対象になった。児童は交代で給食前、クロスで机を拭く。六年の須田羽恭(うきょう)君(12)は「前はバケツの水でぬらしたふきんだったが、クロスだと安心。手洗いも細かく気を付けるようになった」と笑顔。守屋亜津砂(あづさ)校長は「効果を実感し、児童の予防意識が高まった」と評価する。
 同社の阿部洋史さん(51)は「子どもが感染すれば、家庭にも広がる。地域の医療崩壊を防ぎ、医療費を大幅に減らすことにも貢献したい」と話す。寄贈した商品は百枚入り一個七百円で市販されている。一教室で生徒一人当たり五十枚あれば、インフル流行期の五カ月分を充足できるという。

福沢小で行われた贈呈式で除菌クロスを示す富士フイルムの阿部さん(右)

関連キーワード

PR情報

神奈川の最新ニュース

記事一覧