社民県連 立民に移籍か、揺れる議員 憲法、原発…埋没を警戒

2020年10月24日 07時55分
 立憲民主党への合流について協議していた社民党が、党を存続させた上で移籍のための離党は容認する議案を十一月十四日の臨時党大会に諮ることになった。これを受け茨城県連は、議案が可決された場合の対応を検討する。所属議員には「移籍やむなし」派が多いとみられるが、護憲などの政策テーマが埋没するとの警戒感もくすぶり、県連全体で一致して行動できるかは流動的だ。(宮尾幹成、松村真一郎、水谷エリナ)
 社民は、国会議員四人のうち吉田忠智幹事長ら三人が合流推進派で、次期衆院選を見据えて解党による合流を目指してきた。だが、福島瑞穂党首や地方組織に党消滅への異論が強く、今月二十二日の常任幹事会で党全体での合流は断念。立民に加わるかどうかの判断を事実上、各都道府県連に丸投げする形となった。
 石松俊雄県連代表(笠間市議)は、この結果について「党としてまとまって結論を出せなかったのは残念。茨城ではまとまっていけるように結論を出したい」と語った。今後、執行部を中心に意見集約を進めるが、最終的な方針決定は党大会後になる見通しだ。
 県連の所属議員は現在、石松代表ら市議六人。党勢が低迷する中、「合流には賛成。立民には親しい議員もおり、できれば一緒にやっていきたい」(斯波元気(もとき)下妻市議)と移籍に前向きな声も出ている。
 一方、別の市議は「立民は『安倍・菅政権での改憲は反対』と言うが、社民は改憲そのものに反対。一緒になってもいずれは矛盾が生じる」と慎重な立場。飯田正美副代表(水戸市議)は「どちらにしても厳しい道であることは変わらない。支持者とよく相談したい」と言葉を選ぶ。
 県連にはこれまで、護憲、日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働阻止、百里基地(小美玉市)の反対闘争などで、市民運動と共闘してきた歴史がある。菅谷毅鹿嶋市議は「憲法、脱原発、平和へのスタンスを変えるつもりはない」と強調。「今までの運動がどれだけ継続、強化できるかが判断のポイントになる」と話す。
 立民県連には、玉造順一県議ら社民出身の地方議員も多いとはいえ、「新・立憲民主」の発足で保守系議員が新たに加わり、「革新色」は薄れつつある。県連の活動方針には、東海第二の「再稼働反対」が盛り込まれなかった。
 この点について、「移籍やむなし」派の市議は「(国会では)立民と社民は一緒に原発ゼロ法案の実現を目指している。そこが堅持されれば県連も従わざるを得ない」と指摘するが、斯波市議は「合流の賛否を考えるに当たり、影響は出る」と気をもむ。

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