温暖化実現へ原発推進 改憲は国民的議論期待 菅首相が所信表明

2020年10月26日 15時31分
衆院本会議で所信表明演説をする菅首相(演壇)=26日午後

衆院本会議で所信表明演説をする菅首相(演壇)=26日午後

  • 衆院本会議で所信表明演説をする菅首相(演壇)=26日午後
 第203臨時国会が26日召集され、菅義偉首相は衆参両院の本会議で就任後最初の所信表明演説を行った。地球温暖化対策として「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と新たに宣言。具体的な方法として、排出量の多い石炭火力発電に代わって原発を推進する姿勢を表明。沖縄の米軍基地負担の軽減も掲げたが、普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設は「工事を着実に進める」と強調した。 (井上峻輔)

◆地球温暖化対策、目標前倒しへ

 首相は「成長戦略の柱に経済と環境の好循環を掲げ、グリーン社会の実現に最大限注力する」と訴えた。政府はこれまで「50年までに80%削減」「脱炭素社会を今世紀後半のできるだけ早期に実現」との目標を掲げており、新たな目標を設定した。
 実現に向けて、徹底した省エネルギーや再生可能エネルギーの最大限の導入とともに「安全最優先で原子力政策を進める」と主張。温室効果ガスを多く排出し、現在は発電量の比率が大きい石炭火力発電については「政策を抜本的に転換する」としたものの、具体的な方針は示さなかった。

◆辺野古移設は推進

 沖縄の米軍基地については「抑止力を維持しつつ、基地負担軽減に取り組む」と語った。その上で「普天間飛行場の危険性を1日も早く除去する」との理由で、辺野古への移設工事を引き続き推進する姿勢を示した。
 新型コロナウイルス対策と社会経済活動の両立も強調。ワクチンについては「来年前半までに全ての国民に提供できる数量を確保する」と掲げた。来年に延期となった東京五輪・パラリンピックは「人類がウイルスに打ち勝った証しとして開催する決意だ」と強調した。

◆マイナンバーカード「2年半で全国民に」

 社会のデジタル化を進めるための司令塔とするデジタル庁は「来年の始動に向け、早急に準備を進める」とした。普及率が約2割にとどまるマイナンバーカードは「今後2年半のうちにほぼ全国民に行き渡ることを目指す」とした。
 改憲については「憲法のあるべき姿を最終的に決めるのは国民だ」とした上で、衆参の憲法審査会での議論を与野党に促し、国民的議論につなげることに期待を示した。

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