菅首相、核廃絶に言及せず 所信表明、安倍政権の路線を踏襲

2020年10月26日 19時42分
 菅義偉首相は26日の所信表明演説で、来年1月22日に発効が決まった核兵器禁止条約や、日本が取り組む核廃絶への取り組みについて言及しなかった。今年1月の施政方針演説で核兵器の問題に触れなかった安倍晋三前首相の路線をここでも踏襲した。

衆院本会議で、所信表明演説する菅首相

 菅首相は演説で「厳しい安全保障環境の中、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは政府の最も重大な責務だ」と語ったが、核兵器を巡る問題については触れなかった。記者団は26日、発効確定に関して首相に取材対応を求めたが、首相サイドは「官房長官が丁寧に答えている」として応じなかった。
 首相は9月の国連総会でのビデオ演説では、今年が広島、長崎の被爆75年であることに触れ、「日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くす」と表明していたが、核兵器禁止条約への言及は避けた。
 条約発効が確定したことに関し、加藤勝信官房長官は26日の記者会見で「条約はわが国のアプローチとは異なる」とした上で、「署名は行わない考え方に変わりはない」と参加しない考えを改めて示した。発効から1年以内に開かれる締約国会議へのオブザーバー参加についても「わが国の立場に照らして慎重に見極める必要がある」と述べた。
 公明党の山口那津男代表は26日、党会合で「唯一の戦争被爆国として世界に示すべきわが国の役割も極めて重要だ」と強調。締約国会議へのオブザーバー参加の必要性を強調した。 (木谷孝洋)

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