クマったなぁ…全国でクマ出没 平野、海沿い、都市部にも 2016年度以降最多 

2020年10月27日 21時31分 会員限定
クマに襲われる被害が相次ぐ新潟県の道路脇に掲げられた、注意を促す看板=新潟県五泉市で

クマに襲われる被害が相次ぐ新潟県の道路脇に掲げられた、注意を促す看板=新潟県五泉市で

 全国各地でクマの出没や人身被害が相次いでいることを受け、環境省は26日、農林水産、警察など関係省庁と対策会議を開き、今年4~9月の各地におけるクマの出没数が1万3670件に上り、現時点で公表している2016年度以降の同期比で最多だったと明らかにした。背景について、生息分布エリアが山間部から、平野部や海沿いにまで拡大しているとの見方を示した。
 集計によると、今年8、9月の出没数は16年度以降の同月比で最多、8月の人身被害も27件と近年で最も多かった。環境省野生生物課の中尾文子課長は会議後、報道陣に「本来(出没数が)減る夏にも増えており、今までと違う傾向が出ている。これから冬に入っていくが警戒は緩められない」と話した。
 環境省は、クマがいない九州・沖縄地方を除いた各地で10~17年度に実施した調査で、人里近い平野部や海沿い、都市部などで広くクマの生息を確認。00~03年度の調査では山間部に集中していたことから、同省はこれ以降、クマの生息域が広がっていったと分析した。過疎化などで里山が荒廃し、クマが人里に近づくハードルが低くなったことが状況を加速させているとの考えも示した。
 関係省庁は、都道府県にクマ出没時の連絡態勢の整備や住民らへの注意喚起、防止対策を徹底するよう通知することで一致した。さらに、個体数自体が増えている可能性もあるとみて、これまでクマが出現していなかった地域にも早期の備えを呼び掛け、誘因物の処理など、被害防止策を記した対応マニュアルを再周知する方針だ。
 環境省は現行のマニュアルに最新の知見を加え、21年度中に改める。
 今年は10月に入り、新潟、秋田両県ではクマに襲われ計2人が死亡したほか、石川県加賀市の商業施設にはクマが侵入し、射殺された。

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