悩みつつ前を向く母の思い共有 コロナ禍 1205人の声「マザーリポート」

2020年10月27日 08時00分
 子育て情報を発信し、母親たちの悩みを共有する場にもなっている月刊紙「お母さん業界新聞」が、新型コロナウイルスと向き合う全国の母親たちの声をまとめた「コロナ禍(か)を生きる母たちの記録 マザーリポート〜1205人のアンケート報告」を電子書籍で出版した。不安や苦悩を抱えながらも、前向きに生きようとする姿がつづられている。(志村彰太)
 同新聞は前身を含めて創刊三十周年を迎え、母親たちのコミュニティーづくりに大きな役割を果たしてきた。新型コロナの収束が見通せない七月、「母親の思いを受け止め、社会に届けたい」「今の状況を記録に残しておく必要がある」と考え、全国にいる執筆者と読者にアンケートを実施し、手記の投稿を求めた。
 アンケートには千二百五人が回答した。緊急事態宣言前後の不安の有無を聞いた項目では、宣言前の二〜三月は「とても不安」「やや不安」を合わせて84%、宣言後の七月は88%で横ばいだった。
 「子どもとずっと一緒にいること」について、当初は65%がストレスに感じたが、後から振り返って「良かった」とした人は82%に上った。生活リズムの変化について、60%が当初はストレスに感じていたが、後から振り返って76%が「良かった」とした。
 手記は三十五人が寄せた。「私は疲れて無気力にもなった」「(娘は)人恋しさに、宅配の人の顔ものぞきたがり、私の母にもしがみついて離れない」など苦悩が記されている。一方で「楽しいことも疲れることもいっぱいあって、それを共有できる家族がいるのは幸せ」「コロナ禍によって、生きていく上で最も大切なことは何か、問い直すきっかけをもらうことができた」といった前向きな気持ちも書かれている。
 同新聞の発行会社「お母さん業界新聞社」(横浜市神奈川区)の青柳真美さんは「思ったより前向きな声が多かった。日々、育児に迫られる中で母親たちが柔軟に気持ちを切り替えているのが分かる。母親たちが頑張っているところを、一人でも多くの人に知ってほしい」と話している。
 アマゾンの「キンドルストア」で八百円で購入できる。二百七ページ。

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