横行する「SMS認証」代行業者 警察は摘発、警告を強化

2020年10月29日 06時00分
 電子決済アプリの利用に必要な本人確認の手続き「SMS認証」。サイバー空間で本人を確認する手段として普及しているが、その「代行業者」が多数存在している。ニセ電話詐欺やネットオークションでの不正出品などへの悪用が指摘され、警察当局が摘発や警告に乗り出している。(佐藤大)

◆相場は1件1000~1500円

 SMS認証は、携帯電話のショートメッセージで事業者から認証コードを受け取り、このコードを入力することで本人確認を行う仕組み。代行業者は、依頼者に携帯電話番号を伝え、事業者から届いた認証コードも連絡。依頼者は身元を隠したままアプリ登録などを完了できる。
 埼玉県警は6月、認証を代行していた神奈川県秦野市の女(40)を私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕。さらにツイッター上で、1件1000円~1500円で認証代行を受け付けるとの書き込みが多く存在していることから、9月から直接警告文を送る取り組みを始めた。認証代行を請け負った人らが摘発されていると伝える内容。同県警によると、今月23日現在で207件の投稿に送信し、うち112件が削除した。

◆本人確認不要のデータSIMを悪用

 代行業者が使うのが割安なデータ通信専用のSIMカード。音声対応SIMカードは法律で本人確認が義務付けられているが、データSIMについては義務付けがない。ネット事情に詳しい森井昌克・神戸大教授(情報通信工学)は「SMS認証は手軽な認証方式として使われてきたが、『穴』が出てきている。データSIMに本人確認がないことは大きな問題点だ」と法整備を促している。

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