戦後 沼田市「根利森林鉄道」で活躍 特殊軽量機関車を再び 市民グループ、実物大木製レプリカ完成 

2020年10月30日 07時58分

特殊軽量機関車が実際に使われていた様子

 沼田市利根町にあった根利(ねり)森林鉄道で活躍した特殊軽量機関車の実物大木製レプリカを、関東各地の森林鉄道ファンでつくる「よみがえれボールドウィン実行委員会」(内田章会長)が作製し、同所の林野庁森林技術総合研修所林業機械化センターで完成式が行われた。(渡辺隆治)
 同鉄道は一九四〇年から四二年にかけて、沼田営林署が旧赤城根村の国有林内に敷設。レールの幅は七百六十二ミリ、総延長は約二十キロとされる。モミやブナ、ナラなどを運び出していたが、トラック輸送が増えたことなどから六三年に廃線となった。
 開業当初は丸太を積むトロッコを牛が引き山奥に上っていたが、戦後間もなく牛から特殊軽量機関車に切り替わった。山奥に持ち込んで作業することを想定して小さくて軽く、分解すれば一ブロックが五十キロ程度になるよう作られていた。同鉄道は五三年時点で三台保有していたという。
 復元したのはガソリンエンジンで動く旧岩手富士産業製の「K−22D」。高さ百九十センチ、幅百四十八センチ、長さ二百三十九センチ。重さ千九百キロの金属製で五二〜五五年に製造された。レプリカは実行委のメンバー約三十人が設計図や写真に基づき約一年半かけ板や棒で可能な限り忠実に再現した。

横山市長(右)に説明する内田会長=沼田市利根町で

 完成式に出席した横山公一市長は「こうした機関車が戦後の復興を支えてきたことをPRしていきたい」とあいさつ。内田会長は取材に「木で復元した経験を生かし、将来は金属で作ってエンジンも積み、実際に走らせたい」と話した。
 実行委は二〇〇六年に発足。同センターに保存されていた森林鉄道車両の修復や根利森林鉄道の調査などに取り組んできた。「K−22D」のレプリカや修復した車両は平日に同センターで見学できる。
 問い合わせは同センター=電0278(54)8332=へ。

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