菅首相代表質問で「多様性が大事」繰り返す 学術会議の任命拒否巡り正当性を主張

2020年10月31日 05時50分

各党の代表質問が行われた参院本会議に臨む菅首相(右)と麻生財務相

 菅義偉首相の所信表明演説に対する各党代表質問が30日、参院本会議で行われた。首相は日本学術会議の新会員任命拒否問題について「多様性が大事だということを念頭に、私が任命権者として判断を行った」と繰り返し、対応の正当性を主張した。ただ、その根拠に挙げる会員の所属や地域の偏りは以前に比べて小さくなっており、野党は答弁の矛盾を追及した。(木谷孝洋、山口哲人)

◆共産党・小池書記局長「虚偽だ」

 共産党の小池晃書記局長は代表質問で、学術会議の会員構成に関して「男女比も、会員の地域分布も、特定大学への集中も是正している」と指摘。最も多い東京大の所属が2011年の28・1%から16・7%まで低下し、地域も関東以外が半数を占めていることを念頭に、任命拒否の根拠として多様性を持ち出すことを「虚偽だ」と批判した。
 これに対し、首相は旧帝国大と呼ばれる東大や名古屋大など「7つの国立大に所属する会員が45%を占める」と反論。民間研究機関の所属や、50歳未満の会員がそれぞれ全体の3%にとどまるとも指摘した。

◆首相、任命拒否の答弁避ける

 衆院本会議で代表質問が始まった28日から3日間の論戦を通じ、野党は任命拒否の理由をただしたが、首相は「人事に関すること」として答弁を避け続けた。除外された6人がいずれも憲法や政治学など人文科学を専門としていることに関しては「特定の分野の研究者であることをもって、任命を判断したことはない」と語った。首相の任命権を「形式的」とした従来の政府見解との整合性については「必ず推薦の通りに任命しなければならないわけではないという点は一貫した考え方」と強調した。
 小池氏は30日の記者会見で、除外された6人のうち3人の所属が私立大だとして「多様性を大事にするなら、なぜ拒否したのか全く説明が付かない。(答弁の)矛盾がどんどん広がっている」と語った。

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