「大阪都構想」再び否決 松井氏は政界引退表明

2020年11月2日 01時24分

「大阪都構想」の是非を問う住民投票の結果を受け、記者会見する吉村洋文大阪府知事(左)と松井一郎大阪市長=1日午後11時20分、大阪市内のホテルで

 大阪市を廃止し4特別区に再編する「大阪都構想」の住民投票が1日実施され、僅差で反対が賛成を上回り否決となった。政令指定都市として存続する。否決は2015年の住民投票に続いて2度目で、都構想を推進してきた日本維新の会代表の松井一郎市長は23年春までの任期を全うした上で政界を引退する意向を表明した。維新にとって大きな打撃となる。
 対象は日本国籍を持つ18歳以上の大阪市民で、市選挙管理委員会によると、当日有権者数は220万5730人。投票率は62.35%で、前回の66.83%を4.48ポイント下回った。
 都構想は大阪府との二重行政解消などが狙いで、日本維新の地元組織で、大阪市長、大阪府知事ポストを独占し続ける大阪維新の会の看板政策。15年の否決後、当時市長だった橋下徹氏が政界を引退し、松井氏が国政政党と地元組織の両方の代表を引き継いだ。
 府と市は大都市地域特別区設置法に基づき、制度案(協定書)を作成。東京23区のような特別区が教育、福祉といった住民サービスを提供し、インフラ整備などの広域行政を府に一元化する内容で、松井氏や大阪維新代表代行の吉村洋文知事は、経済再生や成長につながると主張した。
 今回は、前回反対運動を展開した公明党が賛成に転じたが、結果として改革の必要性は市民に浸透しなかった。反対派の自民党、共産党などは、特別区に財源不足が生じることによるサービス低下や防災対応への懸念を訴え、支持を広げた。
 市選管によると、住民投票結果は確定し、反対が69万2996票、賛成は67万5829票で、1万7167票差だった。
(共同)
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◆橋下元市長「3度目ない」

 「大阪都構想」の2度目の否決を受け、大阪維新の会創設者の橋下徹元大阪市長は1日夜、民放番組に出演し「3度目はないと思う」と述べた。
 橋下氏は住民投票の結果について「市民の判断。大阪市役所の枠組みを残した上で、大阪府庁と市役所が協力して大阪全体の政策をやっていくのだろう」と話した。これまでの都構想への取り組みを振り返り「10年前に僕が提唱してからこれだけ政治運動をやったからこそ、府と市が協調できるようになった」と評価した。
 2015年の前回住民投票では大阪市を5特別区に再編する案が否決され、当時市長として都構想を主導した橋下氏が政界を引退した。
(共同)

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