首相、任命拒否5人の名前・業績「承知せず」 野党「支離滅裂」と批判 学術会議問題

2020年11月2日 19時50分
衆院予算委員会で答弁する菅首相(中央)

衆院予算委員会で答弁する菅首相(中央)

 菅義偉首相は2日の衆院予算委員会で、日本学術会議の会員推薦過程について「閉鎖的で既得権になっている」と指摘した。6人を任命拒否した理由は説明しない一方、「結果として民間人や若い人が増えるようにした方が良いと考え、判断をした」と述べ、会員構成の偏りの是正が目的だったと明言。野党は「支離滅裂だ」と批判した。
 新会員の選定では、定数210人の会員と約2000人の連携会員がそれぞれ2人まで推薦し、選考委員会などを経て候補者名簿を作成する。首相はこの過程について「会員や連携会員とつながりを持たなければ会員になれない仕組み」と指摘し、官房長官時代から問題意識を持っていたと明らかにした。
 学術会議が提出した105人の名簿については「見ていないのは事実だ」と改めて認めた。除外した6人のうち、加藤陽子東京大教授を除く5人の名前や業績は「承知していなかった」と語った。6人とも安全保障関連法や特定秘密保護法などに反対していたことについては「政府の法案に反対したから(任命拒否した)ということはあり得ない」と関連性を否定した。判断の際、「悩みに悩んだ」とも語った。
 学術会議のあり方を検討する自民党プロジェクトチーム事務局長の大塚拓氏は、会員人事が硬直化しているとして組織の見直しを要求。井上信治科学技術担当相は「既得権益化しているようなことがあれば問題で、検証、見直しをしたい」と応じた。立憲民主党の今井雅人氏は「組織の話をするのは論点のすり替えだ」と反発した。
 日本学術会議法上、首相に推薦通りの任命義務はないと確認した内閣府の内部文書について、加藤勝信官房長官は2018年の作成当時、山極寿一会長には内容を口頭で説明しただけだったと答弁した。(井上峻輔)

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