新型コロナの集団免疫「ワクチンなしでは無理」スウェーデンの責任者語る 

2020年11月3日 05時50分
 新型コロナウイルスに対し、独自策をとってきたスウェーデンの感染症対策責任者で疫学者のアンデシュ・テグネル氏が2日、日本記者クラブでオンラインで会見し、「ワクチンなしでの集団免疫達成は不可能」などと語った。

モニター画面を通じて記者会見するスウェーデンのコロナ対策責任者のアンデシュ・テグネル氏。左奥は同国のペールエリック・ヘーグベリ駐日大使=2日、東京都千代田区の日本記者クラブで

◆厳格な都市封鎖なし、死者6000人

 スウェーデンは、新型コロナ拡大後、他の欧州諸国のように厳格な都市封鎖を行わなかった。レストランや小売店は営業を続け、学校も閉鎖しなかった結果、人口約1000万人の同国で、死者は約6000人に上った。
 テグネル氏は、高い死亡率の原因は高齢者施設の運営法だったとし、「感染者が施設に入所して拡大させるなど、当初は問題があったが、是正した」と説明。「高齢者施設には従前から問題があった。国民は政府が新型コロナ対策で失敗したとは感じていない」とし、国民は政府に高い信頼を寄せていると強調した。

◆ヨーロッパの感染拡大「寒さで屋内にいる率、高まった」

 また、人口の60%以上が抗体を得て、感染を抑える集団免疫の可能性については「分析はとても難しい。新型コロナの感染率は、都市と地方でばらつきがあり、集団免疫が機能するのかどうか、今は全くわからない。ワクチンなしで集団免疫の達成は無理ではないか」と持論を述べた。
 欧州を襲う感染第二波の要因は「寒くなり、屋内にいる率が高まっていることと、夏の厳しい都市封鎖の解除後、人同士の接触が一気に増えた」と解説。それでも、スウェーデンではマスク着用を推奨しておらず「欧州の多くの国ではマスクを義務化しても感染が広がっている。少なくとも欧州圏では、マスク着用は解決策にならず、必然性はない」と話した。(沢田千秋)

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