学術会議6人除外、首相「杉田副長官から報告」

2020年11月4日 20時31分
 日本学術会議の新会員任命拒否問題を巡り、菅義偉首相は4日の衆院予算委員会で、杉田和博官房副長官から事前に6人を除外すると報告を受けたことを認めた。最終的に決裁された99人記載の候補者名簿が作成されるのに先立ち、会員構成の偏りなどに関する懸念などを首相自身が内閣府に伝えていたことも明らかにした。首相の答弁を受け、野党は杉田氏の国会招致を改めて要求した。(村上一樹)
 首相は9月16日の就任後、会員の出身大学や地域の偏りなど「官房長官のころから持っていた懸念や、任命の考え方を内閣府に伝えた」と語った。その後、内閣府が同月24日、6人を除外した決裁文書を起案する前に、杉田氏から報告を受けたと明言した。
 任命拒否の理由については引き続き説明を拒む一方、憲法が保障する「学問の自由」の侵害には当たらないとの認識を重ねて示した。
 6人のうち、加藤陽子東京大教授が現在も政府の審議会などで委員を務めていることに関しては「承知していなかった」と述べた。立憲民主党の辻元清美氏は「同じ人物を一方で力を借り、一方では拒否。任命拒否の根拠は破綻している」と指摘した。
 1983年の国会審議で首相の会員任命権を「形式的」とした政府答弁との整合性に関し、加藤勝信官房長官は、学術会議の推薦通りに任命する義務がないという政府見解が当時からの「一貫した考え方だ」と改めて強調した。しかし、それを裏付ける記録などはこの日の審議でも示さなかった。
 共産党の志位和夫委員長は質疑で「形式的任命が一貫した法解釈だ。学術会議にも隠れて内閣の一存で勝手に変えるのは、クーデター的な改ざんというほかない」と批判した。

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