テレワーク導入企業の3割が取りやめ 生産性が低下、定着の難しさあらわに

2020年11月5日 05時50分
 新型コロナウイルスの感染拡大を機に広がったテレワークについて、実施していた東京都内企業の約3割が、その後取りやめていたことが、東京商工会議所の調査で分かった。生産性の低下などが理由。やめた企業のうち約半数は「今後も実施する予定はない」としており、テレワークの幅広い定着が難しい実態が浮かび上がった。
 調査は同会議所が9~10月、会員企業に実施。1048件の回答があった。
 調査では、テレワーク経験のある都内企業788社のうち、約3割にあたる232社が「現在は取りやめている」と回答。テレワーク実施率は前回調査(5~6月)の67%から53%に下落した。
 取りやめた企業の業種は建設業が最多の約4割、卸売業で約3割だった。取りやめた理由(複数選択)は「業務の生産性が下がる」が46%、「機器やネットワークの整備」が40%。「経理でも現場とすり合わせが多く、オンラインは難しい」(建設業)「セキュリティー面で不安」(卸売業)などの声が寄せられた。
 一方、現在も実施している企業は46%が「働き方改革が進んだ」と評価しつつ、58%の企業が「社内のコミュニケーション」を課題に挙げた。
 調査を担当した同会議所の担当者は、テレワークを取りやめた企業について「思った以上の数字だった」とし、「ただパソコンを家に持って帰るだけではテレワークの定着は難しい。業務の流れや分担を見直すなど、効果を最大限に伸ばす工夫が必要だ」と話した。(岡本太)

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