<新型コロナ>高尾山 新たな道探る 都心に近く豊かな自然

2020年11月5日 07時17分

徐々に観光客が戻りつつある高尾山=八王子市で

 都内を代表する観光名所、高尾山=八王子市=が新型コロナウイルスに対応した「ウィズコロナ」に向けて新たな道を模索している。観光客は徐々に回復に向かっているが、外国人観光客が戻らず、再び感染が拡大する恐れもある。こうした中、「都心に近い豊かな自然」の可能性に注目が集まっている。(布施谷航)
 昨年十一月、高尾山のふもとにオープンした、カフェを備えた宿泊施設「Mt・TAKAO BASE CAMP」。八月に、宿泊でも日帰りでも利用できる「リモートワークプラン」を新たに設定した。利用者は共用スペースのテーブルを利用して仕事ができるほか、オプションでオンライン会議用のファミリールームや、大型モニター付き大テーブルなども貸し切りで使える。
 コロナ禍で外国人観光客が来日できなくなったため、施設の平日の利用は激減。新たな需要を掘り起こしたのがきっかけだった。すると、都心部の大手企業が「高尾山近くでのワーケーションの可能性を探りたい」と、効果を検証するために施設を活用。「高尾山近くに移住してリモートワークを活用したい」と、下見を兼ねて連泊する利用者もいるという。
 オーナーの宮沢宏和さん(41)は「高尾山は都心から近く、自然に恵まれた環境にある。観光だけでなく、新たなライフスタイルが定着すればおもしろい」と、コロナ禍だったからこそ感じられた潜在的な可能性に手応えを感じている。
 高尾山の新しい活用方法には、これまで地域で観光事業を進めてきた京王電鉄も注目する。同社は登山口に近い「高尾山口」駅前の古いホテルを買収。来年夏には一般客の利用のほか、合宿や研修、ワーケーションなどに活用できる施設として開業する予定だ。

◆八王子市「観光客も呼び戻せ」 写真投稿募集やお座敷体験も

 コロナ禍で減った高尾山への観光客を呼び戻そうと、八王子市は、高尾山薬王院や高尾山商店会、京王電鉄などと協力し「いこうよ! 高尾山」キャンペーンを実施している。
 キャンペーンでは、インスタグラムやツイッターへの写真投稿を呼び掛けている。公式アカウント「@gotakaosan」をフォローし、「#いこうよ高尾山」を付けて写真を、8日までに投稿して応募する。
 参加者の中から抽選で230組に、地元物産の詰め合わせや、薬王院の精進料理食事券などを贈呈したり、八王子芸者のお座敷体験に招待したりする。
 このほか、12月13日まで、飲食店や土産物店など45店舗でアンケートに回答すると、その場で500円引きになるクーポンを各店舗先着400枚で贈呈。人気のため、既に配布が終了している店舗もある。
 市観光課の白石利和課長は「本格的な紅葉シーズンを前に観光客が戻りつつある。閑散期となる冬場も誘客を図りたい」と期待する。

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