トランプ氏は相次ぎ訴訟 集計結果の無効狙い? 時間稼ぎ? 別の奇策も…<アメリカ大統領選>

2020年11月5日 19時47分
 トランプ米大統領は4日の記者会見で、投開票日以降の郵便投票の開票作業を「深刻な詐欺が横行している」と批判した。陣営は実際、ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア、ジョージア州などの激戦州で郵便投票の集計阻止や再集計などを求め、訴訟を相次ぎ起こしている。(ワシントン・岩田仲弘)

4日、米ホワイトハウスで、選挙戦の現状について語るトランプ大統領=AP

 いずれの州も3日夜の時点では、トランプ氏がバイデン前副大統領にリードしていた。訴訟に勝って、その後の集計結果を無効にする狙いがある。

◆連邦最高裁の有利な判断を期待

 トランプ氏は、新たにバレット判事を任命して保守派6人、リベラル派3人の構成となった連邦最高裁が最終的に、各州選挙人が公式投票する12月14日までに、自分に対して有利な判断をしてくれることを期待している。
 一方、訴訟は「時間稼ぎ」との見方もある。ペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガン、ジョージアの各州は、共和党が州議会の多数を占める。
 選挙人は12月14日に州ごとに集まり投票し、連邦議会に結果を送付する必要があるが、憲法には「各州は、その立法部が指示する方法で選挙人を任命する」とも規定されている。
 法的な争いがもつれて選挙人の数が確定しない場合、トランプ氏がこの規定を根拠に、有権者の投票を度外視して州議会にトランプ氏を勝者とする選挙人を任命させるのではないか、といった観測が出ている。

◆「下院がトランプ氏を選ぶ」シナリオも

 また、別の奇策もささやかれる。選挙人の投票の集計は来年1月6日に副大統領が行うことになっている。この時期までに訴訟が決着せず、トランプ、バイデン両者とも選挙人が過半数の270人に届かなかったとする。
 この場合、憲法は、連邦議会下院が直ちに決選投票を行うと規定。「各州で1票」ずつを投じ、過半数の26票を争う。改選前は共和党の下院議員が多数の州が26州あった。今後判明する下院選の結果、この状態が続けば「下院がトランプ氏を選ぶ」シナリオもくすぶり続ける。

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