上下両院「ねじれ議会」続く公算 どちらが大統領でも重要課題難航 <アメリカ連邦議会選>

2020年11月5日 20時33分

◆「上院は共和党、下院は民主党」の見通し

 【ワシントン=白石亘】米大統領選と同時に行われた連邦議会の上下両院選で、民主党が上院の多数派を奪還するのは困難な見通しとなった。下院では民主党が議席を減らしつつも過半数を維持するのは確実な情勢で、上下両院の多数派が異なる「ねじれ議会」が続く公算が大きい。
 上院(定数100)の現勢力は民主党が47議席、共和党が53議席。今回の改選は35議席で、米メディアによると、これまでに非改選も含めて民主党が47議席、共和党は48議席を確保した。同党は、苦戦が伝えられていた東部メーン州で議席を守るなど事前予想より善戦。残る5議席のうち多くは共和党現職がリードしており、ロイター通信は「上院では共和党が多数派を維持する見通し」と伝えた。
 このため、大統領選でトランプ大統領と、民主党のバイデン前副大統領のどちらが勝っても「上院は共和党、下院は民主党」という現在のねじれ議会の構図が続く見通し。上院は外交や人事承認などで強い権限を持ち、政権運営が難航するのは避けられそうにない。

◆「閣僚の起用阻止もありえる」

 例えば、上院には大統領が任命した閣僚を承認する権限がある。大和総研の鳥毛拓馬ニューヨークリサーチセンター長は「仮にバイデン氏が大統領に就任しても、共和党が左派色の強い人物の閣僚への起用を阻止するだろう」と指摘。また「バイデン氏がトランプ氏の政策をひっくり返そうとしても抵抗され、政策推進力は弱まる」とみる。
 一方、バイデン氏は格差是正のため大企業の増税など企業に厳しい政策を公約に掲げるが、4日のニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均の上げ幅が一時、前日比800ドルを超えた。「ねじれ議会が続くことで、増税の実現は遠のいた」(市場関係者)との見方が広がったことが一因という。

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