「根拠なく誤った情報。常軌逸している」 トランプ氏「選挙不正」発言に共和党内から批判<アメリカ大統領選>

2020年11月6日 20時59分
 【ワシントン=白石亘】米大統領選で不正があったとして、具体的な証拠を示さず郵便投票の集計中止を求めるトランプ大統領の発言に、身内の共和党内でも困惑が広がり、批判の声も相次いでいる。

5日、米ワシントンのホワイトハウスで記者会見を終え、引き揚げる共和党のトランプ大統領(AP・共同)

 「根拠もなく誤った情報を広げるのは、やめるべきだ。常軌を逸している」。大統領選と同時に行われた上下両院選へも有権者から不信の目が向けられかねず、下院選で再選した同党のキンジンガー下院議員は5日、ツイッターで批判した。
 証拠も示さず訴訟を連発する手法に、同党のクリスティー前ニュージャージー州知事はABCテレビで「証拠を検証する前に、容疑者を起訴するようなものだ」とこき下ろした。

◆共和党重鎮「すべての票を数えることが民主主義の中心」

 郵便投票の集計中止を求めるトランプ氏に対し、重鎮のロムニー上院議員は「すべての票を数えることが民主主義の中心にある」とツイート。ミッチェル下院議員も「選挙の完全性を害することほど民主主義にとって危険なものはない」と警告した。
 ただトランプ氏は党内で異論を唱える議員を排除し、今や共和党はイエスマンで固められた「トランプ党」とやゆされる。このため次世代リーダーとされるルビオ上院議員は「合法的に投票された票を数日かけて数えるのは不正ではない」とする一方、「投票に関し裁判所に異議を申し立てるのは弾圧ではない」とトランプ氏の顔も立ててみせた。

◆「共和党員はどこに!」 いらだつトランプ氏の息子

 だが党内で擁護する声は広がりを欠く。トランプ氏の息子エリック氏は「共和党員はどこに行ったのか!不正と戦ってほしい」とツイッターにいら立ちをぶつけた。
 今後、仮に民主党のバイデン前副大統領が選挙人の過半数を獲得しても、なおトランプ氏が無理筋の主張を続けた場合、共和党内でトランプ氏に距離を置く動きが広がる可能性もある。

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