ガス点検など装う"訪問盗"が増加 コロナ禍で高齢者の在宅率アップが影響か?

2020年11月8日 06時00分
 ガスや電気の点検業者を装って高齢者宅を訪れ、現金などを盗む「訪問盗」。全国の警察が1~9月に認知した訪問盗の件数や、検挙の件数と人員がいずれも前年同期と比べて増加していることが、警察庁への取材で分かった。新型コロナウイルスに感染すると症状が重篤化しやすいといわれる高齢者らが外出を控え、在宅率が高まったことが被害を押し上げている可能性もあり、警視庁などは警戒を強めている。(奥村圭吾、天田優里)

◆「検針です。上がっていいですか?」で室内に入り盗み

 「ガスの検針に来ました。上がっていいですか」。5日午前11時50分ごろ、東京都台東区西浅草3の1人暮らしの90代女性宅にガス点検を装った50代ぐらいの男が訪れた。男は10分ほど室内のガスメーターを調べるふりをした後、1階にあった財布の入った約3万5000円入りのかばんを持ち去った。約3時間後、かばんがないことに気付いた女性が110番して発覚した。
 警察庁によると、1~9月の訪問盗の検挙件数は、前年同期と比べて62人多い459件。検挙人員は、同34人増の188人だった。
 今年はコロナ禍で外出する人が減り、スリやひったくり、置引などの犯罪が大幅に減少している。その影響で窃盗事件全体が31万3147件と2割以上減る中、訪問盗の認知件数は2件増の856件となっている。

◆ドアチェーンのまま対応、社員証確認を

 捜査関係者によると、高額な布団を売り付けたりする詐欺グループが手口を変えて現金を盗んでいる可能性があるという。8~9月に東京や千葉、神奈川、愛知、大阪の5都府県では点検業者を装った強盗事件が相次いだが、それらとは別のグループとみている。
 警視庁は1人で自宅に居る場合、来客があっても不用意にドアを開けない▽やむを得ず開ける場合は、ドアチェーンをかけて対応する▽社員証などをしっかり確認し、会社などに問い合わせる▽不審に思ったら、すぐに110番する―などの対策を呼びかけている。

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