ミャンマー総選挙きょう投開票 スー・チー与党、過半数獲得で単独政権維持が焦点

2020年11月8日 06時00分

6日、ミャンマー・ヤンゴンで、国民民主連盟(NLD)のロゴが入ったシャツを着て選挙運動をする支持者ら(AP=共同)

 【バンコク=岩崎健太朗】ミャンマーの総選挙が8日、投開票される。2015年の前回、国軍系政党から政権交代を果たした国民民主連盟(NLD)の第一党は確実な情勢で、単独政権維持に必要な過半数を確保できるかが焦点となる。

◆前回のような熱気なく


 「民主主義をしっかりと根づかせるために、次の5年間も責任ある仕事を続けさせてほしい」
 NLD党首のアウン・サン・スー・チー国家顧問は5日、NLDへの投票を訴える選挙戦最後となるメッセージを会員制交流サイト(SNS)から発信したが、歴史的な政権交代を果たした前回のような熱気はない。

◆「スー・チー氏のカリスマ性は健在」


 公約した軍の政治関与を薄める改憲や、内戦が続く少数民族との和解は進まず、当初は堅調だった経済成長も国全体には行き届いていない。周辺州では少数民族政党がNLDの受け皿としての議席獲得を狙う。
 ただ、国際社会から批判を受けるイスラム教徒ロヒンギャ難民問題は、ビルマ民族が7割を占める国内選挙ではマイナス材料とはなっていない。政治アナリストのモン・モン・ミエット氏は「スー・チー氏のカリスマ性は健在で、一部の民族政党以外はNLDの競争相手となっていない情勢で、過半数を維持するのではないか」との見通しを示した。
 ミャンマーでは軍政下で制定された憲法の規定で、上下両院の定数664のうち4分の1は軍人に割り当てられる。選挙戦は、残る4分の3から治安上の理由で選挙中止となる一部を除いた計476議席で争われる見通し。大統領選出や法案可決に必要な議会の過半数を維持するには、選挙で68%以上の議席獲得が必要で、前回はNLDが79%の議席を獲得した。

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