バイデン氏「分断ではなく団結」トランプ氏支持者にも融和呼びかけ、コロナ対策を最優先<アメリカ大統領選>

2020年11月8日 15時12分
7日、演説するバイデン氏=バイデン氏のツイッターより

7日、演説するバイデン氏=バイデン氏のツイッターより

  • 7日、演説するバイデン氏=バイデン氏のツイッターより
【ワシントン=金杉貴雄】米大統領選で勝利した民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)は7日夜(日本時間8日午前)、地元デラウェア州ウィルミントンで勝利演説し、今回の大統領選を「われわれ国民の勝利だ」と位置付け「分断ではなく団結を目指す大統領になることを誓う」を宣言した。敗れた共和党のドナルド・トランプ大統領(74)を支持した国民にも融和を呼び掛けた。
 バイデン氏は演説で、今回の大統領選で米史上最多の7400万票以上を獲得したことを指摘し「国民はわれわれに明確で誰もが納得する勝利を与えた」と主張。党派や政治信条、年齢、人種を問わず「史上最も幅広い多様な人々の支持を得た」とした。
 深刻化する党派対立の解消を呼び掛け「(共和党の)赤い州と(民主党の)青い州ではなく、あるのは米国だ」と語った。
 トランプ氏に投票した人々には「今夜の皆さんの失望を理解している」と共感を示した上で「互いに耳を傾け、意見の対立する相手を敵として扱うのを止めなければならない。われわれは敵ではなく、米国人だ」と強調。「米国に癒しの時が来た」と宣言した。

◆真っ先にコロナ対策、誰も置き去りにしない

 新大統領となり対処する米国の課題として経済再生、医療保険改革、人種差別問題、地球温暖化対策などを列挙した。
 中でも新型コロナウイルスに真っ先に対応するとし、「ウイルスを制御するまで経済を修復することはできない」として感染拡大防止を優先する考えを示した。政権移行に向け新型コロナ対応の専門家グループを九日に指名することも明らかにした。
 リンカーン、フランクリン・ルーズベルト、ケネディ、オバマの歴代元大統領の名前を挙げ「われわれは再び時代の転換期に立っている」と指摘。「絶望を打ち負かし繁栄を築く機会だ。全世界が米国を見ている。私は米国の可能性を信じている。私はより自由で公正で尊厳と敬意があり、雇用を生み、病気を治し、誰も置き去りにしない米国を見据えている」と語りかけた。

◆勝敗を左右したラストベルト

 今回の大統領選では、ラストベルト(失われた工業地帯)に位置する東部ペンシルベニア、中西部ミシガン、ウィスコンシンの3州などの激戦州が勝敗のかぎとなっていた。バイデン氏はラストベルトの3州を全て制し、獲得した選挙人が全体の過半数を超え現職のトランプ氏を破った。
 投票は3日に行われたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開票に手間のかかる郵便投票が空前の規模に増えたため、集計に時間がかかっていた。7日にペンシルベニアでバイデン氏の勝利が確実になったことで勝負が決まった。

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