放置の井戸 実は温泉! 越生のレジャー施設 観光の目玉に

2020年11月10日 07時35分

埼玉では珍しい乳白色の温泉。「足元にお宝が埋まっていた」と話す山田純・支配人=越生町で

 越生町のレジャー施設「ニューサンピア埼玉おごせ」で、敷地内に未利用のまま放置されていた井戸の水質を調べたところ、県内では珍しい乳白色の良質な温泉だったことが分かった。同施設は源泉を「越生温泉」と命名。日帰り入浴もできる施設内の露天風呂で八月から使用を始めた。保湿成分が含まれ「肌がツルツルになる」と好評で、運営会社は県民や東京都民に身近な「美白の湯」としてPRしていく。(中里宏)
 一九八〇年オープンの前身施設「埼玉厚生年金休暇センター」時代から働く、運営会社専務で総支配人の山田純さん(46)は「足元にお宝が埋まっていた感じですね」と感慨深そうに話す。
 同施設はテニスコートや体育館、ゴルフ練習場、流水プールなどを備えるが、「温泉がないのは弱点」(山田さん)だった。温泉と分かった井戸は「いつボーリングしたのかも分からない」(同)まま放置されていて、今回着目したのも経費削減のため、水道水を使っているプールに使用できないか調べるためだった。
 昨年三月からの調査で、深さ三百メートルを超えても白濁していたためプールへの使用を断念。ただ、「白濁しているということは温泉かもしれない」と、長野県薬剤師会に分析を依頼したところ、肌の保湿効果があるメタケイ酸と殺菌作用のあるメタホウ酸を含む強アルカリの良質な温泉との分析結果が出た。大逆転の結果に山田さんは「信じられない気持ちでした。従業員も最初は『本当ですか』と半信半疑でした」という。
 新型コロナウイルスの感染拡大で今年四月から二カ月の休業を経て、八月から施設内の「梅の湯」の露天風呂が晴れて天然温泉になった。「天然温泉を知ってもらい、まずは越生町に足を運んでもらいたい」と山田さん。町産業観光課の担当者も「ハイキングコースのゴールやサイクリングコースに組み込むなど、自然を生かした観光政策の大きな力になる」と期待する。
 「梅の湯」は午前九時〜午後十時(入場午後九時半まで)。中学生以上は平日六百円、土日祝日七百円。午後五時以降は五百円。問い合わせは同施設=電049(292)6111=へ。

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