心ほっこり 障害者が描くカレンダー 鎌倉のNPOが制作

2020年11月11日 07時30分

「ごちゃごちゃしない程度の色使いで仕上げた」と話す古林さん=鎌倉市で

 障害のある人たちが描いたアートを季節に合わせて並べた二〇二一年のカレンダーを、障害者の就労支援などに取り組むNPO法人「道」(鎌倉市)が制作した。昨年七月に自前のギャラリーを開設したが、新型コロナウイルスの影響で予定していた展覧会の多くが中止になった。代表の岩立実勇(みつお)さん(51)は「カレンダーでアートを楽しんでもらえたら」と話す。(石原真樹)
 一月は、真っ赤な背景に厄よけの神様として知られる牛頭天王(ごずてんのう)がほほ笑む「ごづたん」(アイスさん作)。十一月は、小さな目とピンクのくちばしが愛らしい二羽の鳥が寄り添う「すりすり、もふもふ」(藤井真さん作)。「ほっこりアートカレンダー」は、月ごとに作者のこだわりが発揮された十二作品が並ぶ。
 手をつないだ二人の前で色とりどりの花が咲き乱れる油絵「flower wall」は四月を飾る。作者の古林菜緒未さん(20)は「二人は立ち尽くしているのか花を眺めているのか、見る人が決めてくれたら」と、はにかんだ。
 同NPOが運営する障害福祉サービス事業所「道工房」には、精神障害や発達障害などのある二十〜七十代の三十人が通い、美術大出身の職員のアドバイスを受けながら作品づくりに取り組む。新型コロナの感染が拡大した三月から七月は通所を取りやめ、自宅で描いた作品を撮影してスマートフォンで送ってもらい、感想を伝える形で支援を続けた。社会全体がステイホームに戸惑う中でも集中して絵に向き合う様子に、岩立さんは「絵という好きなものがあるのは幸せだと実感した」と語る。
 ただ、展覧会が中止になり発表の機会が失われ、会場でのグッズ販売による収入が減った。岩立さんは「心にトラブルを抱えているから、何が心をほっこりさせるのかよく知っている。このような時代だからこそ、道工房のアートでほっこりしてほしい」と話す。
 カレンダーは一冊九百円。鎌倉市雪ノ下一の「道ギャラリー」や、ホームページ(http://kamakura-michi.com/)で購入できる。ギャラリーでは十七日まで原画展を開催中(正午〜午後四時、十一日は休み)。問い合わせは道工房=電0467(53)9201=へ。

1月の「ごづたん」(アイスさん作)

11月の「すりすり、もふもふ」(藤井真さん作)

12月の「楽しいクリスマス」(高瀬大城さん作)

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