【動画あり】中国通販大手アリババの「爆買い」イベント 11日間で8億人利用、取引額5.9兆円

2020年11月16日 09時36分
 【杭州=白山泉】中国で「独身の日」と呼ばれる11日、毎年恒例の国内最大ネット通販イベント「双11(ダブルイレブン)」が開かれた。電子商取引(EC)最大手のアリババグループは、海外ブランドを増やして海外旅行できない富裕層にも訴求。新型コロナウイルスの感染禍に「通販の爆買い」を仕掛け、中国政府が重視する国内消費に弾みをつけたい考えだ。

◆コロナ禍の反動狙い セール期間を拡大

 今年は11月1日からプレイベントや予約販売を実施してセール期間を拡大。アリババグループのダニエル・チャン会長兼最高経営責任者(CEO)は、「より多くの販売機会を得れば、コロナの影響からの回復にもつながる」とコメントした。
 11日午前零時にアリババが開催したイベントでは、1日から11日午前零時30分までの取引額が3723億元(約5兆9000億円)に上ったと公表した。期間中に買い物した人は8億人に上るという。

「独身の日」セールでアリババグループの取引額が3723億元に達したことをPRする大型スクリーン=白山泉撮影

 新型コロナが国内外の経済に打撃を与える中、オンライン消費は堅調だ。今回のセール対象商品には、日用品や化粧品などに加え、新たにマンションの一室や自動車、インテリアデザインなどもラインアップに加え、昨年の1.6倍の1600万種類とした。
 クリス・タン最高マーケティング責任者は「海外旅行できない富裕層に買い物の機会を提供する」と強調。89カ国・地域から昨年の2割増の2万6000ブランドを集めた。中でも花王や資生堂など日本の商品の人気が高いという。

◆当局はECプラットフォームの不当競争をけん制

 アリババは2009年、独身を意味する「1」が4つ並ぶ11月11日を「独身の日」として特売イベントを実施。「自分へのご褒美」を求める若者の消費が拡大し、セールを行う競合他社も増えてきた。
 一方、中国の国家市場監督管理総局は10日、アリババなどインターネット企業の市場独占を規制する新指針の草案を発表した。2つのECのプラットフォームに同時に出品できないなど、公正な競争を阻害する手法にメスを入れるのが狙いだ。今月上旬にはアリババ傘下のアント・グループが当局の指示で上場を延期したばかりで、政府が大手企業への圧力を強めている。

関連キーワード

PR情報