<新型コロナ>客足 実りの鎌倉 「密避け楽しむ工夫を」 「店同士で盛り上げる」

2020年11月13日 07時15分

「高齢者や家族連れの姿も見られるようになった」と話す鎌倉小町商店会の今さん=いずれも鎌倉市で

 紅葉シーズンを迎えた鎌倉市。週末は鶴岡八幡宮に続く小町通りはかなり混み合い、関係者は「客足が戻ってきた」とほっとした表情を見せる。ただ、新型コロナウイルスの感染者は増加傾向にあり、手放しで喜べない複雑さも垣間見える。 (石原真樹)

プレミアム付き商品券について説明する大仏通り商店会の赤根さん

 十一日昼すぎ、小町通りは土産物店をのぞいたり写真を撮ったりしながら歩く観光客が途切れることなく続いた。「GoToトラベルの共通クーポンが出回っている。修学旅行生も十月になって増えてきた」。鎌倉小町商店会の今雅史会長(72)は顔をほころばせた。
 年間通じて観光客でにぎわう小町通りも、新型コロナ感染が拡大し、政府が緊急事態宣言を出した四〜五月ごろは人が消えた。飲食店や土産物店などの八割ほどが休業したという。
 「客が戻ってきた」と感じたのは八月のお盆すぎ。「最初は若い人ばかりだったが、だんだん高齢者や家族連れの姿も見られるようになった」と喜ぶ。最近は平日は例年の六割、週末は七割ほどという。
 とはいえ、歩くのも大変なほど混み合う「例年通り」まで客が増えれば「密」になる、とのジレンマも。イルミネーションで夜の鎌倉を演出して観光客の滞在時間を分散することなどを検討中だ。「密にならずに楽しんでもらえるよう工夫をしたい」と話す。
 一方、鎌倉大仏殿高徳院や長谷寺がある長谷エリアは苦境が続く。大仏通り商店会の赤根泰光会長(63)が「客はまだ例年の半分くらい」とこぼす。外国人観光客が多かったため反動が大きく、知人からも「長谷が一番大変だね」と声を掛けられるという。
 県の補助金を使い、一セット三千円で、三千九百円分の買い物ができるプレミアム付き商品券を先月末から販売したところ好評で、用意した千セットの七割ほどが売れたという。日帰りの観光客でも使い切れるように金額を低めに設定し、ちょっとしたお土産に使えるよう三百円券と五百円券の組み合わせにした。
 赤根さんは「事業をきっかけに店同士で声を掛け合い、盛り上げていきたい」と意気込む。

鎌倉小町商店会が街灯に付けた旗。地元出身のイラストレーター横山寛多さんが描いた


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