<新型コロナ>増えるけが「子どもロコモ」注意 筋肉や骨に衰え 休校・外出自粛で運動不足

2020年11月14日 07時19分

全国ストップ・ザ・ロコモ協議会がホームページで公開している子どもロコモ体操の動画

 新型コロナウイルスによる外出自粛で体を動かす機会が減り、子どもたちの運動機能の低下が懸念されている。子どもの「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」と呼ばれ、けがにつながる事例も。子どもたちにアンケートを実施したさいたま市の整形外科医、林承弘さん(71)は「短い時間でも毎日体を動かしてほしい」と呼び掛けている。 (浅野有紀)
 二歳から十歳の子ども四人がいる三芳町の母親(33)は、休校期間中、子どもたちのゲームやスマートフォンの使用時間が一日八時間に及ぶこともあったと振り返る。長男と次男が通う小学校は再開後、体育の授業が減り、二十分だった昼休みは十分に短縮。校庭での外遊びはできていない。一方で休校明けから月一回の土曜登校が続き、この母親は「座る時間は増えているのに、体を動かす機会が少ないのでは」と心配する。
 ロコモは高齢者特有の症状だと思われていたが、近年は子どもにもみられることが分かっている。林さんの整形外科医院にも、運動不足が原因とみられるけがや不調で来院する子どもが増えている。
 また、学校医を務める岩槻区の二つの中学校では六月、生徒二人が縄跳び中に足首を骨折。七月には高校一年の女子生徒が、家でカーペットにつまずいただけで足首の靱帯(じんたい)を損傷した。この女子生徒は休校期間中、スマホを一日五〜六時間使っていたという。こうした事例を、林さんは運動不足で筋肉や骨が衰え、体をうまく動かせない「子どもロコモ」とみている。
 県医師会が二〇一〇〜一三年に幼稚園児と小中学生計約千三百人を対象に行った運動器検診では、しゃがみ込みや体前屈など基本動作ができない子どもが約四割に上った。もともと子どもの運動機能の低下が懸念されていたところ、コロナ禍でさらに深刻化する可能性がある。
 林さんが七月、来院した小中高校生計三十人に行ったアンケートでは、30%が「休校中に運動しなかった」と回答。スマホやゲームの時間が「一日一時間以上」は63%で、中高生に限ると「三時間以上」が50%に上った。
 林さんは「ラジオ体操でいいので、短時間でも毎日体を動かすことが大切。スマホのしすぎで姿勢が崩れていないか、一度専門家に診てもらうこともいい」と促している。

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