【動画】トランプ氏敗北で極右「プラウド・ボーイズ」はどう出るか リーダーのタリオ氏に直撃

2020年11月15日 19時40分

14日、米ワシントンで、大統領選結果について語る極右組織「プラウド・ボーイズ」リーダーのエンリケ・タリオ氏

 米首都ワシントンに14日集まったトランプ大統領支持者の中に、極右組織「プラウド・ボーイズ」の集団を見つけた。トランプ氏が9月の候補者討論会で、白人至上主義との関連で批判を避けるどころか「下がって待機せよ」と命じたグループだ。選挙が終わってなお活動を続けるのはなぜか。グループのリーダー、エンリケ・タリオ氏に聞いた。(ワシントン・岩田仲弘、写真も)

◆胸元にあのマーク こわもての男性は…

 大勢のトランプ支持者の中で、黒いシャツやミリタリー・ベストに身を包んだ屈強そうな男性の集団がひときわ目立っていた。胸には、有名なイギリスのファッションブランド「フレッド・ペリー」のロゴとそっくりの黄色い月桂樹げっけいじゅがあしらわれている。
 プラウド・ボーイズに間違いない。なぜか―。
 フレッド・ペリー社は今年9月、黒地に黄色のラインとロゴをあしらった同社のポロシャツをプラウド・ボーイズがユニホーム扱いしていることに強い不快感を示し、1年前から米国で同種のポロシャツ販売を停止していることを明らかにしていたからだ。
 こわもてのある男性に声を掛けると「私は話せない。彼に聞け」とひと言。指で示した方向にサングラス姿のタリオ氏がいた。

◆武器の代わりに持ってきたもの

 プラウド・ボーイズは9月、西部オレゴン州で、武装したプラウド・ボーイズが「過激な左派の扇動」とみなす黒人差別抗議デモと衝突している。
 「武器は持っているのか」と聞いてみた。すると、ベストの胸ポケットを指し示しながら「(武器の代わりに)レッドブル(エナジードリンク)を持ってきた」と返してきた。
 それでも「人々を怖がらせているのでは」と向けると「全然理解できない。この素晴らしい仲間たちが人々を脅かしているというなら、それは私たちの問題ではなく、それぞれの人たちの受け止め方の問題だ」と反論した。

エンリケ・タリオ氏

◆「メディアが結果を決めるのか」語気を強め

 米メディアによると、タリオ氏はフロリダ州出身。自らを「アフリカ系キューバ人」と称するヒスパニック系で2018年からグループのリーダーを務める。大統領選と同時に行われた連邦下院議員選への共和党からの出馬を一時模索したとされる。
 13日には、民主党のバイデン前副大統領が獲得選挙人の数を過半数を大きく上回る306人まで伸ばした。「どうして結果を認めないのか」と質問すると、さえぎるようにして「結果は確定したのか。それはメディアが決めるのか。選挙は終わっていない。私が透明性が必要だと言っているのは、まさにそういうことだ」と語気を強めた。
 タリオ氏は抗議の理由を「各州が正確に集票結果を示し、『数字の矛盾』を正さない限りは、現段階の結果は認められない」との一点に絞っているようだった。例えば「中西部ウィスコンシン州で投票率が約90%なんてあり得ない」などと指摘。これはトランプ陣営の主張と同じだ。

◆遅延戦略も限界 敗北宣言したら?

 だが「投票率90%」は公式の数字ではない。米メディアのファクトチェックによると、投票日当日までの投票総数(約328万票)を前日までの選挙登録者数(約360万人)で割って出された数字が独り歩きしている。USAトゥデー紙によると「投票率は、分母を選挙登録者数ではなく一般有権者数(約454万人)ではじき出す」ことから、実際の投票率は70%超となり、告発は「誤り」とみなされている。
 トランプ陣営はウィスコンシン州で再集計を求める方針だが、現在バイデン氏に2万票の差をつけられ、逆転も不可能とみられる。もはやトランプ氏の遅延戦略には限界がある。もし敗北を宣言した場合、どうするのか。
 タリオ氏は「バイデン政権の始まりは、4年間の社会主義体制の始まりだ」と強調。さらに「私たちはバイデン政権が実施する1つ1つの政策に対して、今よりも攻撃的で活発な抗議活動を行う」と述べた。

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