パパ専用地下鉄〜! 土屋武之さん

2020年11月17日 06時28分
 高度経済成長期の鉄道会社は、急激に増える利用客への対応にどこも苦しんでおり、「通勤地獄」とまで言われたラッシュを緩和すべく、線路増設や新線の建設に追われていた。しかし、かなり軽くはなったものの、朝夕の混雑はいまだに続いているのが現実だ。
 パパの苦労を知ったのび太は、専用の地下鉄を作ってほしいとドラえもんに頼み込む。1974年初版の単行本第2巻に収録された「地下鉄をつくっちゃえ」だ。完成した地下鉄は、自宅の庭先から乗れ、寝転んでいれば会社まで5分で着いてしまうという、まさにサラリーマンにとっての夢であった。だが、建設中の本物の地下鉄にぶつかってしまう。マンガが描かれた時期からすると、74年10月30日に池袋−銀座一丁目間の営業を開始した、当時の営団地下鉄有楽町線であろうか。
 この路線はその後、延伸され、相互直通運転によって埼玉県方面にまで列車系統が達している。開業時から使われている7000系電車=写真=も健在だ。けれども2020年に後継となる新型車が登場。近い将来の引退が予定される。個人用鉄道は無理でも、少しでも快適な通勤へ向けての努力は、21世紀でも続いているのだ。

関連キーワード


おすすめ情報