さいたまを有機野菜の街に 市近郊若手農家ら、グループ結成 「マルシェ」で販売

2020年11月17日 07時58分

多くの人でにぎわったイベントでの野菜の即売会=いずれもさいたま市で

 さいたま市近郊で有機農業を行う若手農家が、グループ「さいたま有機都市計画」を結成した。メンバーは市内の見沼田んぼで「こばと農園」を営む田島友里子代表(34)ら、20〜40代の新規就農者5人。いずれも化学肥料や農薬を使わない有機農業を実践し、直売所や戸別販売で顧客をつかんでいる。 (前田朋子)
 メンバーの一人で「ないとう農園」(伊奈町)を営む内藤圭亮さん(33)は学生時代、農家の経営実態を調査していた。その中で知り合った有機農家に「かっこいい」と感銘を受け、自らも就農。現在は直売所やオンラインでの販売を手掛け、「顔の見える野菜」へのニーズの高さを実感している。
 同時に「顔が見えないところにも届けたい」との思いもあり、グループに参加。「学校給食への食材提供や研修生の受け入れ、技術の勉強など、仲間とできることはたくさんある」と話す。
 都市近郊農業が盛んなさいたま市では二〇一三年、別の若手農家らでつくる「さいたまヨーロッパ野菜研究会(ヨロ研)」が発足した。年々売り上げを伸ばし、今では国内有数のヨーロッパ野菜の産地となっている。グループもヨロ研を目標としており、「『さいたまといえば有機の街』と言われるようにしたい」と意気込む。

有機野菜を使った弁当。根菜のバルサミコソテー、サトイモのきつねコロッケなど、彩り豊かなおかずが並んだ

 今月三日には、見沼田んぼで初のイベント「畑でマルシェとお弁当」を開催した。メンバーが作った米や野菜の即売や、食材をシェフが調理した当日限定の特別メニューの弁当が提供された。即売会は好評で、ハウスに入りきれないほどの人があふれ、午前中にはほぼ完売。予約のみ百個用意した弁当も、買えなかった人からの問い合わせが相次いだ。
 手応えを感じたという田島さんは「さいたまは畑と街が近く、消費者もたくさんいる。距離だけでなく、心理的にも生産者と近くなれば」と話し、今後も定期的にイベントを行う予定だ。

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