その機械翻訳、間違ってません? HP、看板…正しい表記を 「日本の英語を考える会」発足

2020年11月18日 07時16分

自転車の乗り入れ禁止を知らせる看板。この表記だと外国人に分かりづらく、「No bicycles allowed」などが良いとメンバーは指摘する=千葉県浦安市のJR新浦安駅前で

 届け出手続きを説明する自治体のホームページ(HP)で「暮らし」が「暗し」と判断され、英語表記は「Dark」に−。HPや看板、案内文などに英語の誤訳が散見されるとして、米国で学んだ有志らが10月に「日本の英語を考える会」を発足させた。コンピューターが英訳する機械翻訳は一部で間違いもあり、メンバーは「その言語を母国語として話すネーティブの人に確認してほしい」と呼び掛ける。こうした声を受け、千葉県浦安市は12月、翻訳文を検討する委員会を設置する。 (保母哲)
 考える会を結成したのは、米国ニューヨークにあるコロンビア大学のビジネススクールで経営学修士(MBA)を取得した日本人女性七人と、日本にある大学で教授を務める米国人女性の計八人。会長は英語通訳者の鶴田知佳子・東京女子大学教授。
 同じ大学で学んだ七人が食事会をするうち、「おかしな英訳が多い」と話が弾み、考える会を発足させた。メンバーは会のHPで現状を知らせるとともに、自治体などに連絡している。
 自治体のHPに掲載された誤訳例として、業務の一時停止の「一時」が「1:00」と翻訳されていたり、新型コロナウイルス対策で設置した対策本部長の肩書で、「本」が「book」になっていたことを紹介している。
 メンバーは「今の機械翻訳だと、どうしても間違いが生まれてしまう。確認をお願いしたい」と力を込める。外国人居住者が増え、東京五輪・パラリンピックを控えていることから、「間違いだったり、分かりにくい英訳は恥ずかしい」。また、日本独特で日本人にしか通じない「トイレ」や「セレブ」といった「和製英語」にも注意を呼び掛けている。

◆浦安市も検討委

 メンバーのうち千葉県浦安市在住の白木聖代(まさよ)さんは、今年五月まで同市国際交流協会の会長を務めた。同市のHPに掲載されている日本語と英訳文で、意味が通じにくい英語に気付き、内田悦嗣(えつし)市長に連絡。
 すると、「外国人にも分かりやすい街になるよう専門家の意見を聞きたい」と話す内田市長は、翻訳に精通した人や大学関係者らで検討委員会を発足させることを決定。十二月二十三日に初会合を開くという。同委員会では現状の分析とともに、まずは市HPや市が運営するコミュニティーバスの停留所看板の表記などを検討することにしている。

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