トランプ氏、任期切れ直前にアフガン駐留軍をさらに削減 治安悪化に懸念

2020年11月18日 21時25分
17日、米国防総省で駐留米軍の削減について説明するミラー国防長官代行(国防総省提供・AP=共同)

17日、米国防総省で駐留米軍の削減について説明するミラー国防長官代行(国防総省提供・AP=共同)

  • 17日、米国防総省で駐留米軍の削減について説明するミラー国防長官代行(国防総省提供・AP=共同)
 【ワシントン=金杉貴雄】ミラー米国防長官代行は17日、来年1月15日までにアフガニスタン駐留米軍を約4500人から2500人に、イラク駐留米軍を約3000人から2500人にそれぞれ削減すると表明した。現地ではテロによる治安悪化が懸念されているが、トランプ大統領は公約実行をアピールするため1月20日の任期切れ前に強行する構えだ。
 任命されたばかりのミラー氏は17日、「大統領の大胆なリーダーシップの結果だ」とトランプ氏を称賛した。9日に解任されたエスパー前国防長官は削減に反対していた。
 米政府は2月、アフガンの反政府武装勢力タリバンと、米軍の段階的削減やタリバンがテロ組織を支援しないなどとする和平案に調印。駐留米軍は当時1万3000人だった。これを受け9月にはアフガン政府とタリバンが和平協議を開始したが、その後に停滞。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した自爆テロも起きた。
 オクラホマ大のジョシュア・ランディス教授は「タリバンが強力で米軍が引けばアフガン政府が崩壊する恐れがあるが、政府は20年間自立できなかった。米国民はうんざりしている」と米国内世論の影響を指摘する。
 トランプ氏の狙いについて、マカレスター大のアンドリュー・レーサム教授は「2024年の大統領選出馬をにらみ『永遠の戦争を終わらせる』との約束を守り、支持者を満足させるためだ」と分析する。
 ダートマス大のジェイソン・ライヤル准教授は「このタイミングでの米軍削減は、アフガン政府がタリバンと交渉するてこを失わせることになる」と和平交渉への影響に懸念を示した。

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