体幹鍛え上げ「パラ選手」に 映画「水上のフライト」主演の中条あやみ

2020年11月19日 07時17分
 公開中の映画「水上のフライト」(兼重淳監督)は、事故で歩けなくなった女性アスリートがパラカヌーと出合って次の夢を目指す姿を描いている。ヒロインを演じたのは、モデルとしても活躍する中条あやみ(23)。競技用カヌーを見事に乗りこなし、「自信を持って見てほしいと思える作品になった」と語る。 (藤原哲也)
 走り高跳びで五輪を目指す大学生の遥(中条)は、交通事故で車いす生活となる。絶望した遥はふさぎ込むが、母・郁子(大塚寧々)と、亡き父の親友でカヌー教室を開く宮本(小沢征悦(ゆきよし))らの導きでカヌーを始める。脚本家の土橋章宏が、実在するパラカヌー選手との交流から着想を得て書き上げたオリジナルストーリーだ。
 撮影は昨年夏。クランクイン一カ月前から車いす、走り高跳びと一緒にカヌーの練習を始めた。レジャー用のカヌーで慣れた後、船体が細長い競技用に挑戦したが、かなり難しかったという。「バランスを取るのが難しかった」と振り返るが、普段からモデルとして体幹を鍛えていたおかげで割と早く乗れたと話す。
 それでも、川の流れの中で力強く進むのは難度が高く、撮影中も何度か転覆したという。「一度落ちると髪や服を乾かすために撮影が止まるのでプレッシャーだった」。ジムで背筋まで鍛えるトレーニングもこなし、安定感が増すように努力を重ねた。
 本来なら東京五輪・パラリンピックを直前に控えた六月の公開だった。パラリンピックが延期された状況での公開に「残念」としながらも、「開催時には何か自分でできることがあればと思っている。パラリンピックの良さを知ってもらうきっかけになればいいなと思う」と前向きだ。
 CMやドラマでも活躍中で活動の幅を広げるが、女優業への思い入れは強い。「女優とモデル両方の仕事があるからこそ、『中条あやみ』という人がいる気がする。いろんな人の人生を生きられるので、演技の仕事は人として豊かになれる気もするし面白い」

映画「水上のフライト」から。競技用カヌーを乗りこなす中条あやみ(手前)


関連キーワード

PR情報